永代供養墓と通常のお墓との違い
永代供養墓と通常の先祖から受け継ぐお墓との主な違いは以下の通りです。
- 一般のお墓のように頻繁にお墓参りをしなくても、寺院や墓地の管理者が供養と掃除などの管理をしてくれます。
- 墓石代の負担がない分、墓地使用料が一般のお墓を購入するよりも、かなり割安になります。
- 永代供養墓の維持管理費などを前納する場合でも、通常の寺院にあるお墓と違い、都度のお布施や寄付金を支払う必要がないので、トータルの負担額は割安になる場合が多いです。
- 永代供養墓を取り扱う寺院の多くは、宗派を問いません。その寺院の檀家でなくても、現在や過去の宗派にこだわることなく、お好きな場所に永代供養墓を選ぶことができます(ごく稀ではありますが、改宗などの必要がある寺院もありますので、事前の確認は必要です)
お骨を移動して永代供養するための手続き
先祖から受け継いだお墓が遠くにあるため、近くの寺院や気に入った場所に永代供養墓を設けたいという方も多くいらっしゃいます。
遺骨(お骨)を移すことは「改葬」と呼ばれ、法律によって証明書の発行などの手続きが義務付けられています。その手順は以下の通りです。
- 改葬先(ここでは永代供養墓のある寺院)を決め、「受入証明書(「永代使用許可証」など名称は異なる場合があります)」を発行してもらう。
- 現在のお墓の管理者に改葬の相談をし、承諾を得て「埋蔵証明書(納骨証明書)」を発行してもらう。
- 現在のお墓がある市区町村役場にて、改葬の申請を行う。この際、役場の「改葬許可申請書」に必要事項を記入し、「受入証明書」と「埋蔵証明書」と一緒に提出する。受理後、「改葬許可証」が発行される。
- 現在のお墓の管理者に、「改葬許可証」を確認してもらい、遺骨を取り出し、お墓を更地にするなどの整理を行う。遺骨を取り出す際には、「抜魂供養(「消魂供養」「閉眼法要」など呼び方は多数あり)」などの、墓前でお経を上げる法要を行う。
- 改葬先(永代供養墓がある寺院)に遺骨と「改葬許可証」を提出し、埋葬してもらう。その際、「納骨法要」などの法要を行う。
お骨を移す時にかかる費用について
改葬し、新たに永代供養墓を作る際には様々な費用が発生します。決して安い金額ではありませんので、事前に準備をしておく必要があります。主に以下の2点で費用が発生します。
- 永代供養墓の費用
- 現在のお墓を更地に戻すための費用
永代供養墓に係わる費用については、その寺院・墓所によって異なります。
お墓を更地に戻すための費用については、石材店(墓石業者)に見積もりを依頼し、比較検討することが望ましいです。しかし、墓地管理者による指定業者が決められている場合もありますので、注意が必要です。
お墓を更地に戻すための費用の内訳としては、主に以下のようになります。
- 遺骨の取り出し・・・一体あたり4万円程度
- 墓地の解体費用・・・1m²あたり10万円程度
- 抜魂供養(閉眼法要)などに係わるお布施・・・5,000円~5万円
- 各種証明書発行手数料・・・一通あたり400円~1,500円
おわりに
このように、永代供養墓は、普通のお墓とは違う様々な側面がございます。 ご先祖さまから将来のご家族に渡り、大切に供養したいという方は、永代供養墓をおすすめいたします。