平成24年に都立霊園としては初となる、樹木葬に対応した墓地が小平霊園につくられました。昨今の自然葬への関心の高まりも影響してか、同年7月の募集の際には16.3倍という高倍率となり、利用開始から3年を経た現在もその人気は続いています。
今回は、そんな都立霊園での樹木葬についてご紹介いたします。
樹木葬とは?
樹木葬というのは自然葬の一種で、ご遺骨を土に直に接するかたちで埋葬し、そのあとに従来のような石のお墓の代わりに、シンボルとなるものとして樹木を植えるという新しいスタイルの埋葬法のこと。
ライフスタイルや死生観の多様化にともなって、「死後は自然に還りたい」「後継者もおらずお墓は必要ない」などといった考えから、樹木葬は近年多くの方に選ばれるようになっています。
都立霊園での樹木葬
こうした樹木葬へ希望の増加から、都立霊園においても樹木葬に対応した墓地が作られました。それが、小平霊園の「樹林墓地(平成24年利用開始)」と「樹木墓地(平成26年利用開始)」です。
8か所ある都立霊園の中で樹木葬に対応しているのは、この小平霊園のみであり、現在のところその他の霊園で新たに対応する計画はないようです。樹林墓地と樹木墓地の特徴は、それぞれ次の通りとなっています。
樹林墓地
樹林墓地は共同の埋蔵施設で、多くの方のご遺骨を合葬する形式の墓地。自然に分解されやすい布製の袋に入れたご遺骨を、樹林の地下にある埋蔵施設に納めます。施設の底が土と直につながっているため、お骨はいずれ土に還っていきます。
- 【敷地面積】およそ834平方メートル
- 【埋蔵予定数】およそ10,700体
- 【設置施設】墓所、献花台、参拝広場など
- 【樹木の種類】コブシ、ヤマボウシ、ナツツバキ、ネムノキ、イロハモミジ
- 【使用料】1体あたり134,000円(粉末状のご遺骨は44,000円)
- 【年間管理費】不要
- 【生前申込】可能
樹木墓地
樹木墓地もご遺骨を布袋に入れて土に還すという点は同じですが、樹林墓地が複数のご遺骨を一緒に埋蔵するのに対し、樹木墓地では一体ずつ個別に埋蔵されます。
ご遺骨ごとに樹木を植えるのではなく、シンボルツリーの周りにご遺骨を納めていく形式。ただし、個別で埋蔵される期間は30年間だけで、その後は合葬となります。
- 【敷地面積】およそ446平方メートル
- 【埋蔵予定数】300体
- 【設置施設】墓所、献花台、参拝広場など
- 【樹木の種類】カツラ
- 【使用料】1体あたり184,000円
- 【年間管理費】不要
- 【生前申込】不可
余裕をもって応募手続きを
樹林墓地、樹木墓地ともに利用希望者は非常に多く、倍率は極めて高い都立霊園の樹木葬。なかなか当選が難しいうえに、年に一度の募集期間を逸してしまうと、余計に一年間待たなくてはなりません。早めの時期から情報を集め、申込み手続きは余裕を持って行えるよう備えましょう。
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