お墓の相続に関する注意点

墓2

先祖代々のお墓をいずれ相続するという方も多いと思いますが、そのための手続きや税金にはどのようなものがあるかご存じでしょうか?いざというときになって困ることのないよう、お墓の相続の際に注意したい点について知っておきましょう。

お墓の相続について

お墓は通常の財産とは法律的な扱いが違います。お墓、お仏壇などの信仰に関する財産は、法律用語で「祭祀財産」と言い、これらを引き継ぐことを「継承する」と言います。

お墓の相続にかかる税金は?

墓石や墓地の永代使用権などをはじめとする祭祀財産には、相続税などの税金は一切かかりません。

お墓を継承するのは一人だけ

お墓は他の相続財産と異なり、財産分与の対象とはなりません。民法において、そのお墓の世話をする人が単独で継承するものと規定されており、従来までは慣習的に家を相続する長男が継承するものとされてきました。

しかしながら、少子化や核家族化などといった問題を背景に、親族の間で継承することが難しいケースも多くなっています。そのような場合は、民法の規定により、親族の同意の下に友人や知人が相続することも可能です。

継承者を決める際の注意点

継承者は遺言または生前の指定よって決められます。口頭の約束でも法律的には問題ありませんが、後々のトラブルを避けるためには、きちんと書面に残しておいた方がよいでしょう。

お墓を相続する際の手続きについて

実際の相続の手続きとしては、お墓の継承者となった人が墓地・霊園の管理者に対して墓地使用者の名義の変更を届け出ます。自治体へは届け出の必要はありません。

必要な書類

届け出に必要な書類は墓地・霊園によって異なりますが、およそ次の通りです。

  • 【墓地使用許可証】…墓地の使用権取得の際に発行される証明書。永代使用承諾証などとも呼ばれる。
  • 【墓地使用権継承届】…承継使用申請書などとも。
  • 【戸籍謄本など】…前使用者(名義人)と、申請者(継承者)の続柄が確認できるもの。
  • 【実印・印鑑登録証明書】…申請者(継承者)のもの。

手続きにかかる費用

戸籍謄本、印鑑登録証明書など公的書類の発行手数料の他、墓地・霊園の管理者へ支払う費用としては、名義変更手数料が数千円~1万円程度発生します。また、寺院墓地の場合は、別途お布施が必要となる場合もあります。

手続きの際の注意点

墓地・霊園によって手続きの方法、費用などはそれぞれ違うので、あらかじめ管理者に確認しておくとスムーズです。

また、どうしても継承者がなく、やむなく墓じまいするなどといった場合には、墓地や霊園の規定に則って区画を更地にした上で返還し、その区画の使用権は消滅することになります。

心の寄りどころを継承する

お墓は、すべての親族にとって心の寄りどころとなるものです。これまでお墓を守ってきた先祖代々への感謝の気持ちを持って、大切にお世話をし、また次の世代へと伝えていっていただきたいと思います。

お墓の相続、継承についてのご質問・ご相談は、メモリアルサービスまでお気軽にどうぞ。

  • FaceBook
  • twitter
  • Pocket
  • Line

TOPへ戻る