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お墓の価格を左右するデザイン、どのようなものがある?【スタッフブログ】

お墓 価格

昔に比べて、実に様々なデザインのあるお墓。お墓のデザインは価格を左右する大きな要素のひとつです。では、どのようなデザインがあり、価格はどのように変わってくるのかを見てみたいと思います。

和型墓石(和風のお墓)

江戸時代にその原型ができ、明治時代には一般化したと言われる日本で最も標準的な形のお墓です。

仏舎利塔、または位牌を原型としてデザインされていると言われており、上の石から順番に「天」「人」「地」を表しています。

一番上の石から順番に、家名などを彫る「竿石」、その下に「上台石」「中台石」「下台石(芝台石)」という構造になっています(「下台石」を省略した三段のものもあります)。付属物としては花立て、香炉、水鉢などです。 竿石の下に「スリン」と呼ばれる様々なデザインの飾り石を配置する場合もあります。

次に、この和型墓石の代表的なタイプにはどのようなものがあるのか、例を挙げてみたいと思います。


標準型

最も一般的なタイプのお墓です。「竿石」「上台石」「中台石」「下台石」、そして付属品から構成されています。

竿石の横幅により、呼び名が変わり、「八寸角(24cm)」「九寸角(27cm)」「尺角(30cm)」と呼ばれます。それを基準に墓石のおおよその高さと石の重量等を判断することができます。


高級型

標準型のお墓のデザインを基本としていますが、様々な細工や加工を加えることにより高級感を出したタイプのお墓です。

香箱・亀腹・水垂加工と呼ばれる墓石の角に細工を施したり、独立したタイプの水鉢・花立を置きます。また、香炉は供物台付香炉が配置されます。細工が細かく、使う石材の量も多くなるため、標準型よりも高額になります。


五輪塔型

屋根の下に球形の石を配置した五輪塔の形をしたお墓です。

50年以上経ったご先祖様を供養するための石塔、と言われていますが、現在では通常のお墓として使用されることもあります。

五輪塔の形は、真言密教による宇宙を構成する五大要素である「地・水・火・風・空」を形にしたものと言われています。価格としては加工や細工のシンプルなものの場合は、標準型と同じくらいになる場合が多いです。


洋型墓石(洋風のお墓)

縦ではなく横幅が広いタイプのモダンなお墓です。

最近増えつつある公園墓地や庭園墓地などで見かけることが多くなっています。

和型墓石に比べて高さが低いため、安定感があり、視界が広くなるために明るい雰囲気を感じさせるタイプのお墓です。お墓にも個性を出したいという考えの方が増えるにしたがって、このような洋型墓石の人気は高くなっています。

洋型墓石の特徴としては、刻む文字を故人が好きな言葉にする場合が多いという点でしょう。

「竿石」「上台石」「下台石(芝台)」という三段構成のものと、二段構成のものがあります。こちらも和型同様、墓石に細工を施すことによって価格が大きく変わってきます。


オリジナルデザイン

洋型にも和型にも属さない、オリジナルのデザインでのお墓の建立も可能です。

例えば、船が好きだった故人のために船をかたどったお墓にしたい、というような希望を叶えるお墓です。

個性を活かした、モニュメントのような要素のある個人用のお墓です。墓地によっては禁止される場合もありますので注意が必要です。

費用に関しても、オーダーメイドとなるために高額になる可能性があることと、石材店との綿密な打ち合わせが必要だという点は覚えておいた方がよいでしょう。


価格はデザインや石材に左右されます

以上、お墓のデザインと価格についていくつか挙げてみました。

デザイン、大きさ、墓地の場所、墓石の種類などによって価格は大きく変動してきますが、一般的には使う石材の量を考えると洋型墓石の方が、和型墓石よりも若干安い傾向にあるようです。

石材店によってはそのお店独自の「○○タイプ」といった名前を付けて、石材などを選ぶことなく既製品といった形で販売しているところもあります。

このようなタイプは、石材やデザインを自分で組み合わせるよりお求めやすい価格に設定されています。ただ、石材が選べないことから、安価ではあるけれどそれほどいい石材ではなかった、などという事例もありますので、事前に注意が必要です。

お墓の値段を左右する3つのポイントとは?【スタッフブログ】

お墓 値段

お墓の購入を考えている方にとって、その値段というのはとても気になるものかと思います。元々お安いものではないお墓ですが、その値段を左右するのはどのようなポイントでしょうか?お墓の値段を決める重要な点をいくつか挙げてみたいと思います。

墓石の種類

お墓に使用する石材は、国産・外国産を合わせて300種類以上もあると言われています。

外国産の石の場合はその原産国が中国・南アフリカ・ヨーロッパ・アメリカ・韓国・インドと実に様々です。外国産のものよりも国内産の石材の方が値段は高くなっています。その中でいくつか主な石材を紹介したいと思います。


庵治石(あじいし)

数ある墓石の中でも最高級品とされているのが、香川県で採石される「庵治石(あじいし)」です。石の種類としては花崗岩であり、「白御影石(しろみかげいし)」という名前で呼ばれる種類の石材です。しかし、その中でもこの庵治石は別格と言っていいでしょう。


ただ、庵治石と一言でいってもその種類は何十種類もあります。その中でも「石目が細かい」「石の色合いが青い」「斑(石の柄)が均一」な石ほど上質とされています。

この石の特徴はその青みを帯びた石目に、黒い雲母の欠片が混ざり、小さなまだら模様を作り出しているという点です。機能性においても、水を弾く性質が非常に強いため、石に入り込む水分が非常に少ないというところもこの墓石の優れた点です。

ただし、希少性が高いため値段がとても高額です。墓石の大きさにもよりますが、300万~900万円前後の価格帯が一般的と言われています。

花崗岩(かこうがん)

別名「白御影石(みかげいし)」とも呼ばれている石です。

硬度が高く、撥水性も良く、ツヤが出やすい性質のため墓石としては最適で一般的、そして一級品の扱いとなっています。

こちらの花崗岩に属する石も非常に多くありますが、先に述べた「庵治石」以外には、「大島石善石」と呼ばれる、愛媛県で産出される石が高級品として挙げられます。大変硬いため、加工が難しいとされて来ましたが、近年の技術の向上によって様々な彫刻なども可能となりました。


閃緑岩

花崗岩よりも黒味がかった色が特徴の石材です。

白御影石と呼ばれる花崗岩に対して「黒御影石」という名前で呼ばれることが多い石材です。

黒字に白や金色の班が混ざっているのが特徴です。硬度や耐久製にも優れているため、墓石としては人気のある石の一つです。


斑レイ岩

閃緑岩よりもさらに黒が濃いのが特徴の墓石です。

こちらも「黒御影石」と呼ばれます。その中でも世界最高峰とされるのは、スウェーデンが原産の「ファイングレー」「ブラックファイングレイン」と呼ばれる石材です。

硬度・比重ともに群を抜いていて、劣化することが殆どないと言われています。細かな放射状の石目の美しさと、艷やかな黒色が特徴です。


安山岩

花崗岩よりもやや硬度が落ちるものの、こちらも墓石の素材として古くから利用されています。

赤や緑、暗褐色など、花崗岩とは異なる色合いが特徴です。

花崗岩に次いで使われる事の多い石材です。吸水性がやや高いものの硬度が高く耐久性もあります。


石材の使用量・デザイン

墓石に使う石の量が多ければ多いほど、当然ながら墓石の値段も高額になります。

ちなみに、墓石に使用する石の量を表すために「才」という単位が使用されています。「1才」は「1尺(約30センチ)四方の立方体」を指しています。

お墓は、様々な石のパーツから成り立っています。メインとなる「竿石」、その下の土台となる「上台」「中台」「四石」、花入れの「花立」、水を入れる「水鉢」などです。これらの基本となるパーツに加え、竿石と上台の間に飾りとなるような「蓮華台(蓮の形をした台座)」「スリン」といったパーツを組み合わせることもできますが、それに従って金額も高くなっていきます。

これに加え、墓誌や塔婆立てなどを加えると石の使用量はさらに増え、金額も変わってきます。

加工の費用ですが、オーソドックスでシンプルなお墓の場合、加工は容易でその加工料は高額にはなりません。しかし、オリジナルのデザインや細かな細工を施したお墓の場合は、それに合わせて加工料も加算されることになります。


墓地の場所

墓地の場所も、お墓の値段にかかわってくる重要なポイントのひとつです。

同じ墓石で同じタイプのお墓を作ることを考えても、街中にあるような綺麗に整えられた墓地と、山間部にある墓地に作るのでは費用(施工費・据付費)が大きく変わってきます。

区画整理が既にされている整った墓地にお墓を作る場合、建立の工事に必要な機材や材料の運搬も不便ではなく、簡単にできます。

しかし、山間部などの車が近くまで立ち入ることができないような場所にある墓地の場合は、搬入作業が容易ではありません。工事に必要な電源や水の確保も費用に含まれてきますので、このような不便な場所を墓地として選ぶ場合は注意が必要だと言えるでしょう。


お墓の値段を抑えるためのポイントとは?

いかがでしたか?

お墓の値段というのは、「石材の種類」「石材の使用量・デザイン」「墓地の場所」によって左右されるということがおわかりいただけたかと思います。予算をできるだけ抑えたいとお考えの場合は、その3つについて改めて検討し、変更の余地があるかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。

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横浜の樹木葬の費用・現状とは?【スタッフブログ】

横浜 樹木葬 費用

樹木葬と言うと、人里離れた山林の墓地を思い浮かべる方も多いかもしれません。

樹木葬の始まりには山林の保護・保全という目的がありましたので、場所も都心からは遠く離れた山などが主な墓所となっていました。しかし、近年お墓の在り方というものに対して新しい考えを持つ方も増え、樹木葬の需要は年々高まってきました。それに伴い、樹木葬の形式を取る墓地・寺院も東京都内や横浜などに少しずつですが増えてきたようです。

横浜近郊にある樹木葬が行える墓地・寺院を取り上げて、それぞれがどのような特徴があり、その金額の相場はどのくらいなのかをピックアップしてみたいと思います。

メモリアルパーク南横浜

メモリアルパーク南横浜は、平成14年に開園した宗教法人金剛寺が運営する、横浜市戸塚区にある墓所です。横浜では初となる、西欧風ガーデニング霊園となっています。

「ガーデニング霊園」とは「庭園墓地」とも呼ばれることがある庭園風の墓所です。玉砂利などの代わりに芝生や花壇が整備され、今までのような一般的な墓地とは異なる明るく、訪れやすいイメージが特徴です。

メモリアルパーク南横浜は、近年一般的な墓地の運営と同時に、「樹木フラワー墓地」という樹木葬の形式での埋葬も行うようになりました。平成23年7月に始まった形式の埋葬方法で、1基2体用の墓所です。永代使用料が619,000円、年間管理費は一年当たり6,000円(20年または50年分を前納)となっています。この「樹木フラワー墓地」というのは、シンボルとなる木の周りを墓石と草花が取り囲む形式の樹木葬です。戒名などを刻む墓石を設置することができるので、墓標が何もない樹木葬には抵抗があるという方でも受け入れやすい形式となっています。

メモリアルステージ新横浜

純粋な樹木葬ではありませんが、ガーデニング霊園のひとつとして「メモリアルステージ新横浜」があります。こちらは平成15年11月に開園した宗教法人 保土ヶ谷教会が運営する無宗教の霊園です。最寄りのバス停から徒歩3分というアクセスの良さがセールスポイントのひとつです。

園内はバリアフリーで、お年寄りやお体の不自由な方でもお参りをすることができます。晴れた日には富士山を眺めることのできる抜群の立地に、美しい花々が咲く庭園風の墓所です。

こちらは基本的には墓石を建てるタイプの墓地ですが、従来の墓地とは違い、玉砂利ではなく一面芝生が植えられています。ペットと一緒に埋葬が可能な「芝生墓所」、好きな草花を植えることのできる「花壇墓所」など、自然との共生を望む方の希望に合うタイプの墓所が各種揃っています。

永代供養墓として「チェリオの丘」というタイプの墓所もあり、こちらは30年間の使用料が約45万円、永代供養代・永代管理代として25万円の費用が埋葬することが可能です。

陽光の杜(もり)

横浜ではありませんが、同じ神奈川県の伊勢原市にある曹洞宗の寺院・龍散禅寺が運営する樹木葬の墓所です。こちらの墓所は宗教・宗派を問わずどなたでも申し込むことが可能です。

陽光の杜では、シンボルツリーとして桜の木を共通の墓標とし、その木の前には献花台が設けられています。桜の木を中心として個別に埋葬のための区間が設けられ、特殊な骨壷に遺骨を収めて埋葬します。

この骨壷は、やがて土の中のバクテリアによって分解され、遺骨と一緒に土に還るようになっているという、まさに「土に還る」ことのできる樹木葬の形だと言えるでしょう。

こちらの墓所は、都心からでも電車・車を利用して約一時間という好立地にあります。墓所には休憩所なども設けられており、全体的には日本庭園を思わせる作りとなっています。 費用は、永代使用料として一体当たり55万円、夫婦などで埋葬を希望する場合には2体で85万円という設定になっています。埋葬立会料は別途3万円必要ですが、この他には管理費や寄付金などがかかりません。

樹木葬とは?【スタッフブログ】

樹木葬とは

最近では、「終活」と呼ばれる行為が大変一般的になってきています。「終活」とは、「いかにして人生を終えるか」「自分がいなくなる前にやるべきことをやっておこう」という、人生の最期を迎えるための様々な準備を行うことを指す言葉です。その中のひとつとして、お墓の在り方について考える方も大変多くいらっしゃいます。

現在では「墓地を購入し、墓石を建立する」という従来のお墓だけではなく、様々な方法・形式で供養をすることが特別ではなくなっています。自分の意思や信念、そして予算などによって、より自由に「お墓」を選択できるような時代になったと言えるのではないでしょうか。

樹木葬とはどのようなもの?

様々な供養の形式のひとつとして、今注目を集めているものに「樹木葬」があります。

樹木葬とは、一般的には墓石を作らない埋葬方法です。墓地として認可されている山林墓地に遺骨を埋葬し、そこに花木・樹木などを墓標として植樹したり、既にある樹木の周りに遺骨を納骨します。「自然葬」という呼び方をする場合もありますが、あくまでも「行政の許可を取得した霊園や墓地に埋葬する」ことが基本です。海や山などに遺灰や遺骨を撒く「散骨」ではありません。

樹木葬は、今までの一般的な「家族墓」ではなく、「個人墓」です。子孫への継承が不要だというのも樹木葬の大きな特徴のひとつです。没後、遺族が樹木葬を選ぶこともありますが、最も多いのは生前から自分で樹木葬をする墓地を決め、係わる費用の全てを支払うことを選ぶ永代供養の形式です。費用を全て自分で生前に支払うことができるため、子どもや遺族に対して金銭的な負担がかからないという点も、支持されている理由のひとつとして挙げることができるでしょう。

樹木葬にはどのような形式があるの?

樹木葬と一言に言っても、その形式は一様ではありません。

大きく分けて「里山型」「都市型」と分類することができるかと思います。どちらの形式であっても、遺族がそこをお参りし、手を合わせることはもちろん可能です。

「里山型」


広い山林などを所有している墓地や寺院の取る樹木葬の形式です。

一人につき一本の樹木を植樹し、自然との一体化が図れます。この「里山型」の場合は、石碑など一切の人工物は作らないという決まりを設けているところもあります。山深い場所や、かなり郊外に墓地となる土地があるケースが多いため、お参りをする際にはやや不便となる場合があります。

「都市型」


比較的アクセスのよい場所にある場合が多いです。スペースに限りがあるため、シンボルツリーと呼ばれる大きな木の周囲に、様々な方の遺骨を集めて埋葬する形式を取ります。

その場合にも、個別で区間を設けて埋葬したり、合同で埋葬したりと、埋葬方法は様々です。名前を刻んだプレートや小さな石碑などの設置するところが多いです。「墓地」というより、数々の草花を植えて「庭園」のような形を取る場合もあります。

樹木葬の目的とは?

樹木葬の始まりは、1999年、東北地方のあるお寺が、墓石を使わず、散骨でもない形式として始めたことがきっかけだと言われています。

樹木葬墓地となった土地の自然は、開発されることなく半永久的に樹木が生えた美しい自然のままに保つことができます。個人のお墓・埋葬というものを通して、日本の自然を保護・保全する役割を担うことができるのというもの、樹木葬の目的のひとつだと言っていいでしょう。

樹木葬を行うメリットは?

樹木葬を行うメリットは様々です。主なものとして、いくつか挙げてみたいと思います。

やがては「土に還る」という自然の摂理に沿った埋葬法である

・個人墓であるため、自分の好きなような形式を選べる

・永代供養方式であるため、自分の生前にすべての費用を支払うことができる

・永代供養方式であるため、お墓の継承者の心配をする必要がない

・子孫や遺族に金銭的負担がかからない

・家柄や宗派にかかわらず、埋葬する墓地を選択できる

・従来のお墓を購入するより、費用負担が少なくて済む

以上のような理由が、樹木葬が支持されている理由です。永代供養を選ぶ理由に加えて、従来のお墓ではできなかった本来の意味での「自然に還る」ことができるというのが、樹木葬が注目を集めている理由なのではないでしょうか。

樹木葬墓地に埋葬するメリットは?【スタッフブログ】

樹木葬墓地

家族や家といったものの形が変容する時代の中で、お墓の在り方もまた変化しています。

従来のような「家」「家系」にとらわれたお墓ではなく、新しい形のお墓として「樹木葬」は徐々に多くの方から支持を集めている埋葬方法です。その樹木葬によって埋葬される場所が「樹木葬墓地」と呼ばれおり、現在全国には私営・公営を含め30ヶ所ほどの樹木葬墓地があるといわれています。

樹木葬墓地の始まりは?

樹木葬墓地とは、樹木葬を行うための場所である墓地を意味しています。

日本で初めて樹木葬を始めたのは、岩手県一関にある知勝院というお寺です。1999年に雑木林づくりと墓地とを合体させた、散骨ではない自然への埋葬方法として、山に遺骨を埋葬するという樹木葬を始めました。知勝院の樹木葬墓地は広大な敷地の雑木林です。

こちらの寺院で墓標として植樹されるのは、ヤマツツジ、エゾアジサイ、ナツハゼ、ウメモドキといったそれほど大きくはならない樹木で、植樹する地域で育つことができて生態系を破壊しない自然な植物が選ばれています。

都市型樹木葬墓地とは?

上記のような山林・雑木林といった場所への埋葬方法を取る樹木葬墓地とは異なり、比較的都市に近い場所に設けられた樹木葬墓地もまた近年増えてきている形式です。

このいわば「都市型」樹木葬墓地の特徴は、限りあるスペースを有効活用した樹木葬です。比較的多いのが、「シンボルツリー」と呼ばれる大きな樹木を囲むようにして遺骨を埋葬する形式です。小さなプレートや石碑を個々に設けることもありますし、個別にきちんとした区切りを設け、スペースを確保する樹木葬墓地もあります。

最近人気がある都市型の樹木葬墓地として、「ガーデンタイプ」というものもあります。こちらは草花が咲く、美しい庭園のような雰囲気をもつ新しい形式の樹木葬墓地です。墓標の代わりの薔薇などの花を植樹します。伊豆大島にある樹木葬墓地では、伊豆大島にゆかりの様々な品種の椿や桜を植樹するというようなことを行っています。

樹木葬墓地に埋葬するメリットは?

樹木葬墓地に埋葬するメリットはどのようなものがあるでしょうか?

永代供養ができる

家族の形式が多様化し、従来のように子孫がお墓を引き継ぐということが難しくなっているのが昨今です。「お墓の後継者がいない」「子供がいない」「個人のお墓に入りたい」といったような様々なニーズに応える形で、永代供養墓というものが一般的になってきました。

そのメリットが、「家のお墓」ではなく「個人のお墓」である樹木葬墓地にもあります。生前に自分で費用を負担すれば、その後の一切の費用負担や、供養の心配はなくなります(ただし、全ての樹木葬墓地が永代供養墓だというわけではありません)。

死後は「自然に還る」という思いを実現できる

「死んだら遺骨は海に撒いて欲しい」「山に撒いて欲しい」。

このような希望を口にされる方がいらっしゃると思います。しかし、この方法にはいくつかの問題点があります。 現在定められている墓埋法では「焼骨の埋蔵は、墓地以外区域にはしてはならない」という法律上のルールがあります。山などに遺骨を勝手に埋蔵することは法律上禁止されています。

一方で、海に散骨する場合には、やや曖昧なルールとなっています。「「遺骨」を撒くのは禁止だが、「遺灰」なら問題ない」という捉え方をされる場合が多いのが実情です。つまり、「遺骨」を「遺骨」とわからないような細かな粉にして、人や漁業などに影響を与えないような場所の海に撒くのは法律上許される、というわけです。違法ではないのですが、場所選びなどは慎重に行わないといけません。

つまり、自然に還ることを望んだとしても、実際にそれを実現させるのは遺族にとってはなかなか大変なことなのです。しかし、樹木葬墓地への埋葬を選べばそのような心配は一切ありません。生前に自分で手続きもできますから遺族を煩わせる心配もなく、土に還るという希望を実現させることができます。

一般的な墓地より費用負担が少ない

従来の墓石や墓所を購入し、お墓を作るということは、費用的に決して安いものではありません。

お墓に対してそこまでの金額を出したくない、無理のない範囲で埋葬をしたいという方にとっても、樹木葬墓地を選ぶことは大きなメリットがあります。墓石を建てる場合は、最低でも100万円の費用はかかってしまいます。

一方で樹木葬墓地への埋葬は最高でも100万円以内です。10万円~80万円程度の間に納まるケースが多いとされています。この金額は埋葬や供養のための費用の心配をしている方にとっても、納得のいく範囲の費用ではないでしょうか。

東京都内の樹木葬の費用・現状とは?【スタッフブログ】

樹木葬 東京

新しいお墓の在り方として現在注目を集めている「樹木葬」。大きな墓石を建てることなく、自然と一体となることができるお墓として、その人気な年々高まってきています。

現在、東京都内での樹木葬を考えた場合、いくら位が相場となっているのか、どんなタイプの樹木葬があるのか、具体例を挙げて見てみたいと思います。

樹木葬とはどのようなもの?

樹木葬とは、埋葬許可のある墓地に遺骨を埋葬し、従来の墓石の代わりとして樹木や花木を植樹するという埋葬方法です。

遺骨を埋葬するごとに樹木等を一本植樹するという場合や、シンボルとなる一本の大きな木の周りに遺骨を埋葬していくという場合など、様々な形式があります。多くの場合、宗派は問われませんので、宗教に関係なく環境やそのコンセプトに合わせて自由に墓地を選ぶことができます。

永代供養の形式での樹木葬も多いので、その後の費用や後継者などの心配をする必要がないというのも、選ぶ方が多い理由のひとつだと言えるでしょう。

東京都内での樹木葬とは?

東京都内での樹木葬を考えた場合、山林や雑木林などの広大な敷地を持つ墓所に植樹するという形の樹木葬ではありません。

どの寺院においても、限られた土地のスペースを有効活用した樹木葬の形式を取っています。樹木葬とよく似ているものに、「ガーデン型墓地」があります。

こちらは、墓石の周りが従来の墓地のような玉砂利ではなく、芝生や草木で囲まれているというものです。自然の草花に囲まれているという点では樹木葬と似ていますが、あくまで墓石の周りが植物であるということで、墓石自体は建立する必要がある点で本来の樹木葬とは異なります。

東京都内の樹木葬の相場は?

東京都内で樹木葬を考えた場合、どの程度の費用が必要でしょうか?

東京都内の樹木葬を行っている墓地・墓園をいくつか例に挙げて、その金額を見てみたいと思います。

町田市にある「メモリアルパーク クラウド御殿山」の場合、シンボルとなる2本のオリーブの木のふもとに埋葬するというタイプ樹木葬です。

合同で埋葬される場合が一故人に対して16万円、個別に骨壷を埋葬するタイプの樹木葬だと42万円~となっています。こちらではペットと同じ場所に埋葬してもらうこともできる樹木葬も扱っています。

東京都が管理する、公営の「都立小平霊園」の場合は、樹林墓地(合同で埋葬される合祀タイプ)・樹木墓地(個別に埋葬されるタイプ)という二つのタイプの樹木葬を行っています。この樹林墓地の費用は一故人約13万円です。公営ということもあり人気が高く、抽選に当選しないと申し込むことができません。

以上、いくつかの東京都内の樹木葬の金額を挙げてみました。形式によって差はありますが、いずれにしても10万円~70万円くらいの費用が相場となっています。 都内で一般的な墓石を建立するタイプの墓地の相場は、最低でも80万円からです。費用面でも樹木葬を選ぶことには大きなメリットがあると言えるのではないでしょうか。

永代供養墓のデメリットについて【スタッフブログ】

永代供養墓 デメリット

永代供養墓による供養を考えたときに、様々なメリット・デメリットがあることがわかるかと思います。
そのデメリットについてと、それを踏まえた上での永代供養墓を選ぶメリットについて説明したいと思います。

永代供養墓のデメリット1 「お墓参り」する意味がわからなくなってしまう

永代供養墓の多くは、今までの一般的なお墓である「寺院の敷地内に土地を借りて、家や個人の墓石を建てる」という形式とは異なります。

従来のようなお墓参りの形である、敷地内の掃除をし、お花を供え、お線香を立てて手を合わせる、という形式を想像していると戸惑う方が多いのも事実でしょう。
「墓石」や「先祖代々の敷地」というものに強くこだわりを持っておられる方にとっては、永代供養墓はお参りすることの意味が見出しにくいかもしれません。

確かに、そのお墓の近くに暮らし、頻繁に通うことができて、古くからの御先祖を多く持っていらっしゃるような方には、永代供養墓というのはあまり向かない形式になるかもしれません。
しかし、頻繁に通うことが難しい方や、「墓石」というものにこだわらない方にとって永代供養墓はメリットとなるでしょう。

現在は、様々な永代供養墓の形式があります。
きちんと骨壷や位牌と向き合い、お線香をあげることのできるような形の永代供養墓も数多くあります。「お参りする」という行為自体ができなくなるわけでは決してありません。
むしろ、自分の好きな場所にお墓を選ぶことができ、屋内などの天候に左右されない場所でのお参りができるので、頻繁に通い手を合わせることも可能となるのです。

永代供養墓のデメリット2 遺骨を取り出すことができない

永代供養墓の多くは、始めは、あるいは一定の年月の後には、遺骨は他の故人と一緒に合わせて納骨され、供養されます(これを「合祀」といいます)。
一緒にされた遺骨は取り出すことができません。

先祖・家族・夫婦以外の故人と一緒に、遺骨が土に帰されてしまうということに抵抗を感じ、大きなデメリットだと感じる方もいらっしゃるかと思います。
一度そのような形で合祀されてしまうと、二度と取り出すことができませんので、後々に子供や子孫が従来のお墓を新しく作った場合でも、そこに入れてもらうということはできないと考えておいた方がよいでしょう。

しかし、「一定の年月」というのは、形式にも寄りますが、長いと50回忌の法要が終了するまで個別に管理してくれる寺院もあります。

または、費用などによっては半永久的に個別に遺骨を管理してくれるところもあります。どうしても遺骨が他の人と一緒になるのは避けたい、でも墓石は必要ない、というような場合でも、それを叶えてくれる永代供養墓もあるのです。
遺骨を合祀されることに抵抗がある、という方にとっては、「どのくらい個別で供養してくれるのか」という点についてなど、寺院によく確認をしておいた方がよいかもしれません。

永代供養墓のデメリット3 家族間での合意がないとトラブルになる

「お墓」の問題というのはとても重要な家族や親族の問題です。

自分だけが永代供養墓での供養を望んだとしても、子供や親戚、係わる人たちの合意がないと後々のトラブルになりかねません。
特に、今まで従来のお墓を持っていて、それを引き払って永代供養墓にしたい(お墓を移すことを「改葬」といいます)という場合には、話し合いが必要となるでしょう。

「子供に負担をかけたくない」とは言っても、その子供にも色々な考えがあるでしょう。
現在お墓がないとしても、一定の期間遺骨を預かってくれるような寺院も現在では増えています。一旦そこに預けて、従来のような形のお墓を購入することも可能です。

急いで永代供養墓にするのではなく、自分たち家族・親族にとってどのような形の供養が一番向いているのかをよく話し合いましょう。

以上、永代供養墓を選んだときに起こりうるデメリットについて考えてみました。しかし、これらのデメリットは、一方ではメリットにもなるということです。
その点についてきちんと整理して考えると、従来のお墓と永代供養墓、そのどちらが自分たちにとってよりよい形での供養となるのかが見えてくると思います。

永代供養墓のメリットについて【スタッフブログ】

永代供養墓 メリット

近年になってお墓の在り方のひとつとして市民権を得たのが永代供養墓です。永代供養墓にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

永代供養墓を選ぶ理由とは?

まず、どのような方が永代供養墓による供養を考えているのか、一般的な例を挙げてみたいと思います。

  • 未婚、子どもがいない、子どもが嫁いだ、身寄りが遠方にいるなどの理由で、お墓を継ぐ人がいない
  • 自分の死んだ後で、お墓に関することで子どもに負担をかけたくない
  • 自分一人だけでお墓に入りたい
  • お墓にお金をかけたくない
  • お墓のことは、自分が生きている内に自分で決めたい
  • 宗教、宗派などにとらわれたくない
  • 今あるお墓が遠方にあるため、近くに移したい
  • お墓の維持や管理が負担となっている

以上のような思いが、永代供養墓を選択される方のおもな理由となっています。

そのようなお墓に関する不安を取り除く役目を果たしているのが、永代供養墓という供養の在り方です。

「お墓=墓所を借りて墓石を建てる」という従来の考え方にとらわれることなく、多くの方々が一つの選択肢として永代供養墓を選ばれています。

永代供養墓というのは、現代においては決して特殊なものではなく、既に一般的なものとして認知されているともいえるでしょう。

永代供養墓のメリット

多くの方が永代供養墓を選ぶのには、そこにさまざまなメリットがあるからです。それはどのようなものなのか、みてみたいと思います。

メリット1 一般のお墓と比べて費用が安い

永代供養墓は、安いところでは10万円程度、平均的な金額では30万円から50万円程度かかるといわれています。

墓石を建てるような、一般的なお墓を購入する場合の全国平均価格は、180万円前後とされています。東京都に限っていうならば、280万円程度が平均の価格帯です。この2つを比較すると、永代供養墓を選択した場合の金額的な負担の少なさは一目瞭然です。

さらに、永代供養墓の場合には、一度費用を払ってしまえばそれ以降お布施や寄付金を支払う必要がないということも、一般のお墓とは違う大きなメリットだといえるでしょう(一部、管理費という形で毎年ある程度の金額を支払う寺院もあります)。

メリット2 頻繁にお墓参りをしなくても、寺院が供養・管理をしてくれる

遠方にお墓がある場合、日常的な掃除やお参りは大変困難となってしまいます。日々の掃除などは寺院が管理してくれているところも多いでしょうが、一年に一度訪れることができるかどうか、というお墓を維持していくことが、精神的にも大きな負担であると感じる方もいらっしゃいます。

永代供養墓の場合には、初めに「どのような供養・法要を行います」と明記しているところがほとんどです。一度契約をすれば、何回忌、といったような節目の法要をきちんと行ってくれます。

「お墓を訪れることができない」という気持ちをもつのがつらい、という方は、永代供養墓を選択すればそのような心配をすることがなく、きちんと供養がされているという安心感をもつことができるのです。

メリット3 さまざまな形式の中から選ぶことができる

一口に永代供養墓といっても、さまざまな形式があります。個人(または夫婦や家族単位)のスペースが確保され、そこに位牌や骨壷を安置でき、対峙してお参りができるタイプのものから、始めからお骨を土に還して合祀してもらうタイプのものまで、利用者にニーズに沿うようにさまざまな形式の永代供養墓があります。

一般的なお墓の場合には、「屋外に土地を借りて墓石を建てる」という形式以外には選ぶことができません。しかし、永代供養墓の場合には、じつにさまざまな形の中から自分たちに合ったお墓の形を選ぶことができるのです。

「まずは墓石を建て、縁者がいなくなったら永代供養墓に移してもらう」などの選択をできるところもあります。「画一的ではなく選択肢の幅がある」ということも、永代供養墓を選ぶ時のメリットの1つとなるでしょう。

【東京や東京近郊】おすすめの永代供養霊園

ここからは、東京や東京近郊で、実際に永代供養を行える霊園をご紹介します。


メモリアルガーデン三鷹

東京都三鷹市で、初の都市型公園墓地として平成22年に開園した「メモリアルガーデン三鷹」。近隣の駅からのアクセスがよく、墓参に訪れる家族への負担を軽減してくれます。霊園内は公園型墓地らしく草花が手入れされており、季節の花が故人の安らかな眠りを見守ります。

平成22年に開園した新しい霊園とあって、参道を自動で照らすLEDライトや、カードキーでお好みの時間に霊園に出入りできるシステムなど、家族のライフスタイルにあわせたお墓参りをサポートする体制が充実。

園内には永代供養を行える「さくら堂」があるため、さまざまな供養形態に対応してくれます。


>>メモリアルガーデン三鷹の詳細はこちらをご参照ください

メモリアルパーク南横浜

平成14年に横浜市で開園した「メモリアルパーク南横浜」は、横浜市で初となる西欧風のガーデニング霊園。

墓前横の参道には花壇が備えつけられ、それぞれお好みの草花を植えることができます。墓地の形態も、一般墓地・花壇墓地・芝生墓地から選べる他、ペット用の納骨堂や樹木葬にも対応。

永代供養墓の「時空の塔」があることも、家族のお墓選びにはありがたいポイントです。最寄駅から徒歩で7分と利便性も高いことから、横浜市でも人気を集める霊園の1つです。


>>メモリアルパーク南横浜の詳細はこちらをご参照ください

メモリアルパーククラウド御殿山

永代供養では合同墓地が一般的ですが、東京都町田市にある「メモリアルパーククラウド御殿山」では個別の永代供養墓を設けています。

これなら、「永代供養を希望するけれども独立したお墓を残したい」という方でも安心です。自然や豊かな霊園としても人気で、霊園内は草花も多く、周囲は緑の木々で囲まれています。

ペットと一緒のお墓入ることができる区画も用意されているなど、故人や家族の希望に、柔軟に対応してくれる霊園といえるでしょう。


>>メモリアルパーククラウド御殿山の詳細はこちらをご参照ください

お墓選び3つのポイント

最後に、お墓を選ぶ際のポイントについてみていきましょう。


1.実際に訪れる

お墓を選ぶ際に大切なのが、実際に霊園を訪れること。最近では霊園のホームページや紹介サイトも充実しているため、自分の希望にあった霊園を見つけたら、実際に足を運んでみましょう。写真で見るイメージとの違いを確認できるほか、永代供養についての相談を管理者の方にすることもできます。


2.家族や親族と話しあう

家族やお墓を管理することになる親族と、事前に話しあっておくのも大切なポイントです。お墓の管理や形態などを、しっかりと話しあっておきましょう。特に、「お墓は東京だけど、家族は遠方に住んでいる」といったケースでは、将来的な管理の負担なども考慮しておきましょう。


3.専門スタッフに相談する

専門のスタッフに相談するのも、押さえておきたいポイントです。お墓選びは専門用語や宗派の違いなど、わかりづらい部分が多々あります。霊園や墓地の管理者はもちろん、お墓選びを専門に扱うサービスなどを上手に利用して、納得いくお墓選びを行いましょう。


ライフスタイルにあわせて柔軟なお墓選びを

核家族化や仕事などライフスタイルの変化にあわせて、お墓選びの選択肢も多くなってきました。永代供養墓のように、家族への負担に配慮したお墓選びも、重要な選択肢のひとつです。

メモリアルサービスでは、お墓を選ぶ家族やご本人の希望にあわせて、専門のスタッフがしっかりとサポートいたします。大切なお墓選びを納得したものにするためにも、ぜひ私どもにご相談ください。

永代供養に係わる費用について【スタッフブログ】

永代供養 費用

永代供養をしたいと考えたときに、気になることの1つとして挙げられるのがその費用。永代供養墓のある寺院の立地、納骨の方法、法要の頻度や形式、永代供養墓の形式、供養の期間などによって費用は大きく異なります。


永代供養とは

永代供養とは、本来、死者を永きにわたり供養していくことでした。最近ではさまざまな理由でお墓参りができない人に代わり、寺院や霊園が永代にわたり供養することを永代供養と一般的に呼ぶようになりました。

お墓の継承者がいない、親族が遠くにいて管理ができないなどの理由で、代々続いたお墓が無縁墓化するのを防ぐため、永代供養墓へ改葬するケースが増えています。永代供養とは、無縁墓化するリスクを回避する1つの手段といえるでしょう。


永代供養の特徴

永代供養とは具体的には、預けた遺骨をほかの人と一緒に納骨室などに安置するお墓です。このため永代供養墓のことを、合祀墓、共同墓、合葬式納骨などと呼ぶこともあります。供養塔やモニュメント、納骨棚などのタイプがあり、過去の宗旨宗派は問われません。

また、「永代」とありますが、一般的には、十七回忌、三十三回忌といった年忌法要をめどに、遺骨をほかの遺骨と一緒に土に還し合祀する場合が多いようです。お盆やお彼岸など年数回の法要や、合同慰霊祭が行われます。


永代供養が増えている理由

お墓は、故人を祀り供養する場所であるとともに、一族の絆を確認する大切な場所です。しかし戦後の社会環境が大きく変わり、核家族化の進行、人口の都市部への集中、少子化などの影響で、お墓の継承者がいなくなり無縁墓化が進みました。無縁墓になるとお墓が荒れるなど周囲に迷惑がかかるため、墓じまいや改葬を選択するケースが増加。改葬する場合は、永代供養墓で供養を行うことが増えるようになったという背景があります。

また、都市部ではお墓を新たに建てるには、大きな費用がかかるため、継承者の有無にかかわらず、費用を抑えられる永代供養を選択するケースも増える傾向にあるようです。


「永代供養料」が含んでいる費用について

永代供養の費用には、10万円から100万円を超える場合など相場に幅があります。また、さまざまな名目の費用があり、どのような費用なのか理解することが大切です。永代供養料が含む費用について解説します。


永代使用料

永代使用料とは、永代供養墓の墓所を使用するための料金です。

ロッカー形式のような墓所であるのか、遺骨を納骨開始時から他の故人と合わせて合祀するのか、共同の納骨堂に骨壷を安置するのかなどによってその料金は異なってきます。また、納骨する場所の面積と比例して、料金が変わる場合もあるようです。


永代管理料

永代管理料とは、永代供養墓を維持していくために必要な経費の名目です。

永代管理費はおもに、水汲み場や、樹木の管理費、施設の清掃などにあてられます。1年でいくら、というような形式で年ごとに支払う場合もあれば、一括でいくら、というようにすべて前納する場合もあります。

契約期間が終了してからは、合祀するための永代供養墓に遺骨が移されるなどの合祀が行われることが大半です。それ以降の管理用はかからないことが多いですが、それも管理している寺院によります。


永代供養料

永代供養料とは、祥月命日やお盆・お彼岸に始まり、一回忌から長い場合は五十回忌まで(平均的には三十三回忌までといわれています)、さまざまな節目ごとの供養を行うことに対する費用を指しています。

多くの永代供養墓は、骨壺を安置する期間に三十三回忌までといったような制限を設けています。

供養・法要の回数の多さを、きめの細かいサービスとしてセールスポイントにしている寺院もあります。回数などは寺院などによってかなり異なりますし、個別の法要については別途料金が発生する場合もあります。

もちろん、期限が過ぎても遺骨の記録は残り、合同で供養されることになります。


埋葬料・納骨料

埋葬料や納骨料など、名目は異なる場合がありますが、ほぼ同じような意味で使われている言葉です。

これらは、遺骨を納骨する際にかかる費用を指しています。骨壷を所定の場所に納める手数料といった意味から、納骨の際の法要を営む場合のお布施の意味合いを含んだ費用まで指すこともあり、金額もその方法によって左右されます。


刻字料

刻字料とは、納骨者の氏名を墓誌などに彫る際にかかる費用を指しています。個別の石碑や石板などを使用する場合には、それらが実費としてかかる場合もあります。

以上が「永代供養料」といわれるものの一般的な内訳になります。

これらの細かな内訳については、項目ごとの費用を明記している寺院もあれば、一括で「永代供養料」という名目としている場合もあります。一括で支払いが終了したと思ったら、その後もいろいろと支払うべき費用が追加で請求された、などということがないかどうかは、事前に確認する必要があるといえるでしょう。


東京近郊の永代供養の費用について

東京都近郊での永代供養を考えた場合、永代供養料のおおまかな目安は10万円から数百万円とされており、かなり幅があります。

10万円程度の費用だと、個別の位牌・骨壷の安置などはなく、始めから遺骨を土に還すような供養の仕方を取る場合がほとんどです。多額の費用をかける必要がないと考える方や、疎遠となってしまった親族の遺骨を抱えて困っている方などはこのような形式の永代供養墓を選ぶと金銭的な負担が少なく、最適だといえるでしょう。

「墓石」「家の墓所」といった従来型のお墓の購入は考えていないが、ある程度の期間は個別に供養して欲しいという方や、定期的にその永代供養墓を訪れて位牌やお骨に直接対峙してお参りをしたいと考えている方は、少なくとも50万円程度からの費用を見積もっておいたほうがよいでしょう。

夫婦や家族ごと永代供養してもらう場合には、個人での契約よりはやや格安となるケースが多いです。

永代供養は何をどこまで求めるのかによって、かなり料金が異なってきます。資料請求だけでなく、説明会などを開いている寺院も数多くありますので、実際にそこを訪れてみることもよいのではないでしょうか。