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墓じまいと永代供養の違いとは?

彼岸

先祖代々続くお墓を子孫が継承していく昔ながらの形式は減少傾向にあり、その分、いろいろな供養の形が選択肢として現れてきました。今回は意外と知られていない墓じまいと永代供養の違いについてご説明します。


墓じまいや永代供養が増えた理由

墓じまいや永代供養が増えた理由には、どのような背景があるのでしょうか。

社会環境の変化で無縁墓が急増

墓じまいや永代供養が増えている理由は、社会と家族のあり方が急速に変化していることがあげられます。明治時代に「家制度」が制定されると、それまで1つの墓に1人が埋葬されるスタイルが、先祖代々を1つの墓に祀るようになりました。お墓は一族のつながりを確認する重要な場となっていたのです。

しかし戦後、人口が都市部へ集中するようになり、核家族化が進行。地方で無縁墓が増えるようになってしまいます。やがて無縁墓は、都市部へも広がり、大きな霊園などでは彼岸やお盆にお参りする人が、誰もいないお墓が増えるように。これには少子化が大きく影響しているといえるでしょう。

お墓を継承してくれる後継者がいなくなったことで、比較的新しく建てられたお墓でも無縁墓化が進んでいます。また先祖に対する考え方の変化も背景にあるようです。

無縁墓化を避けるための手段

このような時代背景のなか、後継ぎがいない、親族に負担をかけたくないという理由で先祖代々の墓を墓じまいするケースが増加。それに伴って永代供養が増えていると考えられます。


墓じまい

「墓じまい」はその言葉が示す通り「お墓を解体・撤去」することでお墓自体を寺院や霊園からなくすものです。墓じまいを済ませた後は、霊園やお寺に永代使用権(お墓があり続ける限り永代的に使用できる権利)を返還して更地に戻すのが一般的です。

墓を引き継ぐ子どもさんがいなかったり、いたとしても娘さんで余所へ嫁いでしまった、などという場合にはお墓を管理する人が居なくなり、長く続いてきたお墓が無縁墓になってしまうというケースが近年増えてきています。そういった最悪の結果を回避するために「墓じまい」を決心する人も多いようです。

特徴

墓じまいはお墓を別の場所に移す「改葬」の内容も含んでいるので、そちらと混同してしまうかもしれません。これらの大きな違いとしては、改葬は「お墓のお引越し」が最終目的であるのに対して、墓じまいは「お墓の撤去・解体」を指しています。

  • お墓を解体、撤去するのでその後の維持管理の手間や費用が必要ない
  • 抜魂式や撤去作業など、手順がやや複雑
  • 計画始めから作業完了までの目安は1〜3年
  • 寺院の場合、離壇料(檀家を辞めるために必要な費用)がかかる
  • 墓じまいをした後に散骨や改葬をすることも可能

墓じまいはお墓との関係に一区切りをつけるものです。墓石を撤去するゆえに少しマイナスなイメージもありますが、「せっかく今まで受け継いできたお墓を無縁墓にしたくない」「子孫にとって維持・管理が負担にならないように」というポジティブな思いも込められています。


墓じまいの手順

永代供養に移行する場合など、墓じまいをするときには「墓地、埋葬地に関する法律」によって定められた手順を経る必要があります。勝手に遺骨を移すことはできません。


墓じまいの手順1. 改葬許可申請書をもらう

まずお墓がある市町村役場で、改葬許可申請書をもらい、お墓のある寺院や霊園の署名・捺印をもらいます。

墓じまいの手順2. 納骨許可書をもらう

新たな永代供養墓がある寺院や霊園から、納骨許可書をもらいます。

墓じまいの手順3. 改葬許可証をもらう

新たな寺院・霊園でもらった、納骨許可書を現在の市町村役場に提出して、改葬許可証を発行してもらいます。

墓じまいの手順4.これまでのお墓を閉じる

閉魂供養をして、遺骨を取り出します。墓石の整理などは事前に業者に依頼しておきましょう。お寺などが提携する業者を紹介され、業者を選べないなどのトラブルが発生する場合があるので、その場合は弁護士や行政書士に相談してみましょう。


改葬する場合

改葬は、お墓からお墓へ移ることをいいます。墓じまいした後の遺骨が、合同供養墓や永代供養墓に移る場合は、新しく納骨する永代供養墓などに、改葬許可証と遺骨を持っていき、諸手続きの後、開眼供養などを行って納骨します。


永代供養

永代供養は基本的には一代に限った供養の形です。墓石を建てて子孫へと受け継ぐという一般的な形とは似ているようで異なります。死後の供養を寺院や霊園に任せることです。

特徴

  • 個人、または夫婦単位での供養が基本となり、子孫に引き継ぐことは基本的にない
  • 年間の維持管理費がほぼかからない
  • 一定期間の後に合祀される(最初からされる場合も有り)
  • 何らかしらのモニュメントのもとに埋葬されるケースが多い(基本的には屋外)

永代供養にはこのような特徴があります。身寄りのない独身者や子どものいない夫婦の方に永代供養はおすすめといえるでしょう。また、一定期間の後にほかの遺骨と合祀されるので、無縁仏になることはありません。


それぞれの違い

墓じまいは、墓石を解体・撤去した後に改葬する余地もあるので、現在住んでいる場所の近くに移したり、遺骨を思い出の場所に散骨したりするなど、新たにさまざまな供養の形を選ぶことも可能です。

それに対して永代供養は、基本的には供養の管理を寺院や霊園に委託するので、供養の形を新たに選ぶことはできません。ただ、死後に遺族の手を煩わせることがなく、無縁墓になる可能性を完全に排除できることは大きなメリットといえるでしょう。


墓じまいと永代供養、どっちを選ぶか?

今回ご紹介したように、墓じまいと永代供養には大きく違いがありました。墓じまいはそれまでの永代使用墓を撤去し、ひとつの区切りをつけます。その後、改葬や散骨、樹木葬などを行う余地もあります。永代供養は管理を寺院や霊園に委託することで、遺族の管理の手間と無縁墓になるリスクを排除します。

供養の形は人それぞれです。どれがより優れているということはありません。ライフスタイルや今後のライフプラン、経済的な状況などを考慮して自分たちに合った供養方法を選びましょう。

墓じまいとはどのようなものか?

墓じまい

「墓じまい」という言葉を聞いたことはありますか?あまり耳馴染みのない単語かもしれませんが、近年墓じまいをする人が増えてきています。そんな墓じまいとは一体何なのか?詳しく見ていきましょう。

墓じまいとは?

「墓じまい」は別名「廃墓」とも言われていますが、その名の示す通り、お墓を解体・撤去することです。墓じまいが済んだ後は、霊園やお寺に永代使用権(お墓があり続ける限り永代的に使用できる権利)を返還して更地に戻すのが一般的です。

改葬との違い

墓じまいはお墓を別の場所に移す「改葬」の内容も含んでいるので、そちらと混同してしまうかもしれません。これらの大きな違いとしては、改葬は「お墓のお引越し」が最終目的であるのに対して、墓じまいは「お墓の撤去・解体」を指しています。


墓じまいのニーズが高まっている理由

近年は墓じまいの代行業者が増えるなど、全国で墓じまいのニーズが高まっています。その理由は以下のとおりです。

ライフスタイルの変化

今までは家族単位で先祖代々のお墓を管理するケースが一般的でした。しかしお墓を維持するとなると、お寺とのコミュニケーションに時間を割いたり、維持・管理費としてお金を納めたりと、現実として様々なコストが掛かってしまいます。就職や転勤で地元を離れなければならない人にとって頻繁にお墓参りをすることは難しいでしょう。

そういった方々にとっては、お墓という存在自体が経済的・精神的負担になってしまいます。その悩みを解決するために、改葬・墓じまいをする人が増えてきているのです。

少子化による後継者の減少

少子化によってお墓の後継者が減ってきているという現実もあります。核家族化が進む現代では、昔のように兄弟姉妹で管理の手間を分担することも難しくなってきているので、その負担はかなり大きなものとなります。そのため管理・維持に限界を感じてしまい、結果として墓じまいを決心する人も多くなっているようです。

高齢化による墓守の減少

もちろん先祖代々のお墓を絶やさないように頻繁に墓参りをしてお墓の管理をする人も多くいます。しかし、高齢化が進むにつれて体の自由がきかなくなると、墓守の役目を果たせなくなってしまいます。墓守のいないお墓は無縁墓となってしまうので、そうなる前に墓じまいを選択される方もいるようです。


墓じまいをする際に注意すべき点

「無縁墓になるのを避けたい」、「これからのことを考えると墓じまいをした方がよいかもしれない」と思われる方が墓じまいを検討するのは当然です。しかし、墓じまいをする上で注意しなければならないこともあります。

親族との話し合い

一番大事なのは墓じまいを検討していることを親族にキチンと話すことです。住む場所が離れていて話し合いの場を設けるのが難しいとしても、先祖代々のお墓に関する大事なことです。トラブルやわだかまりのないように話し合いましょう。

お寺・霊園への相談

墓じまいをすることが決まっても個人で勝手に進めていいわけではありません。墓石を設置しているお寺や霊園に必ず相談しましょう。ご先祖の代から長年お世話になっているのですから、きちんと話を通しておくべきです。


墓じまい

いかがでしたか?墓じまいについてお分りいただけましたか?社会やライフスタイルの変化によって、お墓に対する考え方も日々変化しています。墓じまいは決してネガティブなものではなく、今を生きる子孫への思いやりの意味もこめられているものです。自分たちに合った方法で故人を偲び、供養していきましょう。

永代供養や納骨堂 新しい供養の形式とは?【スタッフブログ】

永代供養 納骨堂

永代供養墓、納骨堂など、様々な供養の形式が一般的となった現代。 こうした新しいスタイルの供養にはどのようなものがあるのか、それらをまとめてみました。

現代のお墓の在り方について

「終活」という言葉が一般的なものになり、ご自分が入るお墓に関して考える方が大変増えています。生活スタイルや家族の形の変化に伴い、従来の形のお墓を維持していくことが簡単ではなくなりました。

あるアンケートでは、「お墓が無縁化してしまうかもしれない」という不安を感じている方が5割もいらっしゃるという結果が出ています。先祖代々のお墓を引き継いだ方であっても、そこを撤去して新しい形の供養の方法を考えるという「墓じまい」という行為も徐々に増えてきているそうです。

ここでは、新しいスタイルのお墓や供養をご紹介しましょう。


永代供養墓

ここ十数年で一般的になった「永代供養墓」。

永代供養墓は、「一代限りの供養」であることが前提となったお墓です。墓地内に墓石を建て、それを子孫まで引き継いでいくという従来のお墓とは異なり、一度契約を結べば、ほぼ恒久的に供養や管理を行ってくれるのが大きな特徴となっています。

頻繁にお墓参りに行けない方や、子どもがいない方、自分が死んだ後にお墓のことで子どもを煩わせたくない、という方などが生前に契約をするケースが増えています。

供養や管理を寺院・霊園に一任するため、無縁仏となってしまう心配がないということ、従来のお墓よりも費用がかからないということなどから、永代供養墓を選ばれる方は年々増加しています。


納骨堂

昔は「遺骨の一時的な預かり場所」という意味の場所であった「納骨堂」。現在では、長い期間に渡って遺骨を管理・供養してくれる施設という考え方に変化しています。

納骨堂は主に建物内にあり、ロッカー形式、仏壇形式、墓石形式などその形式は実に様々です。特に都心などのスペースが限られた地域において、そのニーズは年々高まっているといえるでしょう。

年間管理費を支払続けるかぎり、永代で遺骨の安置が可能なところは通常のお墓と同様です。全ての費用を前納する永代供養墓との違いは、「年間」を支払いの単位としているところが多いという点でしょう。


樹木葬

「遺骨は土に還したい」「自然の中に埋葬してほしい」「墓石は必要ない」というニーズの高まりと共に広まったのが、「樹木葬」。墓石の代わりにモニュメントとなる木を植える形式の供養です。

大きな一本のモニュメントツリーの元に、他の故人と共に埋葬するタイプや、それぞれ個人ごとにスペースが与えられ、一本ずつ木を植えるタイプなど、その形式は霊園によって異なります。

樹木葬に近いものとして、草花が植えられた明るい庭園のような霊園内に、洋風のプレートやオブジェなどを設置する「ガーデン式霊園」なども、近年増加しています。


その他の供養

全くお墓に該当するものを持たないという方もいらっしゃいます。遺骨を手元で保管し、そこに向かって手を合わせるという供養の方法です。写真、遺品、遺骨、位牌といったものがあれば、「お墓」という場所は必要ないという考え方からこのような供養を取られる方もいらっしゃいます。

海や山、川などに遺骨を撒く「散骨」、ペットの遺骨と一緒に埋葬してもらえるお墓なども、それぞれの価値観を反映して需要は高まりつつあります。

供養の方法とは異なりますが、インターネット上に骨壷、お墓、位牌といったものが映し出され、パソコンの前でお参りをするという「サイバー霊園」「インターネット墓参」など、新しい形式のお墓参りを提案する霊園などもあります。


位牌供養

先祖から引き継いだ位牌をどうしたらいいかわからない、という方にとっては、「位牌供養」というものもあります。これらは位牌を引き取り、一定期間預かって供養してくれるものです。永代に渡って管理してくれる場合や、一定期間が過ぎるとお焚き上げを行い適切な処理をしてくれる場合など、こちらも様々なパターンがあります。

永代供養墓はどのようなもの?【スタッフブログ】

永代供養墓とは

最近注目を集めているお墓の形式である「永代供養墓」。
従来のタイプのお墓の購入をためらう方はもちろん、現在お墓を持っている方でも、永代供養墓に変えたいという方も大変増えてきています。

永代供養墓とは、今までのお墓とのどのような点が違うのか、それにはどのような種類があるのかを見てみたいと思います。

永代供養墓が一般的になった背景とは?

永代供養墓とは、一般的にはお墓の継承者がいない方や、継承することを想定しない方のためのお墓です。

従来の「お墓」は、先祖から子孫へと引き継いていくことを前提としたものでした。先祖代々お墓がある周辺の地域に暮らし、頻繁にお墓参りをすることが当たり前にできていた時代のものだった、と言ってもいいでしょう。

現在でも、供養や法要を定期的に行ったり、お彼岸やお盆などの節目のたびにお墓参りをしたりと、ご先祖様を大切にされていらっしゃる方は多いことと思います。ただ、家族や社会・生活スタイルの変化とともに、「先祖から引き継いだ場所に暮らす」「子孫へと引き継ぐ」ということが難しくなってきている現状もあります。

お墓が遠方にあるために、節目の供養を行うことを大きな負担と感じる方たちの数も増加してきました。また、引き継ぐ子孫がいない方もいらっしゃるでしょう。それにより、「お墓をお寺や墓地に管理してもらう」永代供養墓に大きな注目が集まるようになったのです。


永代供養墓とはどのようなお墓?

永代供養墓の大きな特徴は、一旦その契約を結べば永代にわたり供養や管理の一切を墓地・寺院が行ってくれるという点です。継承者がいなくなって荒れ果てたお墓は、やがては墓地・寺院側に撤去され、無縁仏として扱われることになります。

しかし、永代供養墓の場合には、正式な手続きを踏んで墓地・寺院の管理下に入るのですから、定期的な法要や供養が行われることが保証されます。引き継いでくれる人がいなくても無縁仏になることなく、墓地・寺院が続く限り、供養され続ける安心感を得ることができるのです。


永代供養墓にはどのようなものがあるの?

永代供養墓には、様々なタイプがあります。

墓地・寺院によって形式がかなり異なりますので、自分に合った供養の形式や永代供養墓を選ぶことができるのも、従来のお墓との大きな違いだと言えるでしょう。


1. 個別安置型(単独墓)

個人・家族・夫婦ごとに区切られた場所が与えられるタイプの永代供養墓です。位牌や骨壷などを収容するスペースがあり、それらに対峙してお参りすることも可能です。

ロッカー形式のもの、仏壇形式になったもの、全自動で指定したスペースを呼び出すタイプのものなど様々です。

個別安置型の永代供養墓では、契約で決められたある一定の期間が過ぎると、多くの場合、合祀墓へと移されます。もちろん、無期限で個別安置することを約束していることもありますので、一度確認してみましょう。


2.集合安置型(集合墓)

位牌や骨壷を、他の個人と共同の棚・場所に安置するタイプの永代供養墓。

集合安置と言っても、始めから遺骨を一緒にされることはありません。個人がわかるような石碑や石塔・プレートなどを設置し、それらを集合させてひとつのお墓とするタイプのお墓です。


3.合祀型(共同墓)

個人ごとの区分けが全くないタイプの永代供養墓。

骨壷から遺骨を取り出し、他の個人と共に共同の墓所に埋葬して供養します。埋葬地には共同のモニュメントなどが設置され、お参りに来た方はそこに向かって手を合わせます。

永代供養墓の中で、最も費用が安いのが、この合祀型です。ただ、一度この合祀型の永代供養墓を選択すると、後から遺骨を取り出すことはできませんので、注意が必要です。

永代供養をする場合、位牌はどうなる?【スタッフブログ】

永代供養 位牌

永代供養をしたい、と考えている方にとって、位牌をどう扱っていいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。今仏壇にある位牌はどうしたらいいのか、永代供養をしたら位牌は作るのか、といった疑問について考えてみたいと思います。

位牌とは?

人が亡くなり、お葬式の時に作られるのは「仮位牌」と呼ばれる白木の位牌です。仮位牌は、葬儀から四十九日法要までの間は祭壇の上に安置され、四十九日法要の際にお寺に納められます。

この法要の時、同時に「本位牌」と呼ばれる塗りの位牌に「魂入れ」(「開眼」「入仏」「お性根(しょうね)入れ」とも言います)を行います。よって、四十九日法要までに仏具屋などで本位牌を用意する必要があります。

本位牌の形、材質は様々です。宗派によって位牌の形が変わることはありませんので、選ぶ方の好きなものを選ぶことができます。位牌の表には、戒名・亡くなった日を、裏には俗名・年齢を入れるのが通常です。一般的な位牌の一基の相場価格は、10万~15万円前後と言われています。


位牌は必ず作るもの?

位牌は必ず作らなければならないものではありません。無宗教で葬儀を行ったり、葬儀自体行わなかったり、火葬場でお経だけをお願いしたような場合には、戒名を頂く機会がないかと思います。そのような場合には位牌を作る機会もないでしょう。

例えば浄土真宗の場合などには、仮位牌はあっても本位牌は用いません。過去帳・法名軸という掛け軸に名前を残すことが正式となっているからです。

しかし、「手を合わせる対象が欲しい」「仏壇はないけれど、位牌を安置してお水やお花を供えたい」という理由で位牌を作られる方もいらっしゃいます。そのような場合には、戒名は入れず、俗名での位牌を作ることももちろん可能です。


永代供養の場合の位牌は?

現在お墓はあるけれど、後継者がいないので永代供養をしたいと考えている方にとって、「これまで引き継いできた位牌はどうしたらいいのか?」「永代供養した人の位牌はどうなるのか?」というのは悩むところではないでしょうか。

そのような場合には、永代供養をお願いする墓地・寺院にまず相談してみましょう。現在では「位牌の供養」を行ってくれるところも多数あります。その位牌の供養も、大きく分けて2つに分類されます。


位牌の一時預かり供養

その名の通り、位牌を一時的に預かってくれるという供養方法です。先祖代々の位牌を引き継いだものの、それらをどうしたらよいのか処理方法に迷っているという方などが取る選択肢です。

ある一定の期間(数ヶ月から数年)の契約をし、その間は寺院が位牌を預かってくれます。その契約が終了すると、位牌を引き取るか、「お焚き上げ」を行ってもらい位牌の処分をするかを決めます。

なお、「お焚き上げ」とは、寺院などで仏壇・仏具・位牌などの魂抜き(「閉眼供養」とも言います)を行い、それらを燃やして処分することを指します。


位牌の永代供養

こちらは長期間(10数年から20年)位牌を預かり、管理してくれます。永代供養の「位牌版」と言っていいでしょう。

一時預かりよりも、かなり長期間の保管を前提としていて、事前にまとまった金額を払う必要があります。その契約期間終了後は、お焚き上げが行われます。

後継者がいないことを前提としている場合が多いので、一時預かりとは異なり、手元に引き取ることなくお焚き上げまで行われると考えてよいでしょう。


永代供養をした人の位牌はどうするの?

遺骨に関して永代供養を行う場合、同時に位牌を作ってそれを安置してくれる寺院もありますし、位牌はなく、納骨に関するところまでを行う場合もあります。それぞれ永代供養を行う寺院によって異なりますので、確認が必要です。

永代供養墓 実際の費用はどれくらい?【スタッフブログ】

お墓 永代供養

近年、特に注目を集めているお墓の形式である「永代供養墓」。東京近郊においてそのニーズは年々高まり、さまざまな寺院・霊園が取り扱いを行っています。今回は永代供養料の相場や、東京近郊での永代供養墓の費用について紹介します。

永代供養墓について

永代供養墓とは、寺院や霊園などが遺族に代わり遺骨を供養してくれるお墓のことです。永代供養墓について少し確認しておきましょう。


永代供養墓増加の背景

近年、永代供養墓は増える傾向に。未婚率の増加や少子化、核家族化の影響で、お墓の管理を引き継ぐ家族や親族がいないケースが増加したためです。先祖代々続いたお墓を、墓じまいや改葬することは断腸の思いで決断される場合が多く、残された親族や周りの人に迷惑をかけられないという思いで、永代供養墓を選択するケースも。

永代供養墓はかつて地方で増加傾向にありましたが、都市部でも永代供養墓が増えるようになってきています。特に都市部では、お墓を建てる費用が高額になるので、予算が抑えられる永代供養墓に注目が高まっているという一面もあるようです。


永代供養墓の種類

遺骨を安置する永代供養墓には、屋内に設置される納骨堂タイプ、塔の下に納骨堂が設けられる供養塔タイプ、遺骨をほかの遺骨と一緒に共同の納骨室に収める合葬タイプなどの種類があります。


永代供養墓の供養

永代供養墓の納骨方式は、遺骨を納骨の段階で土に還す合祀永代供養、骨壺を一定の期間(一般的に三十三回忌が多い)安置した後、土に還す納骨永代供養があります。納骨方法の要望に応じてもらえる場合もあるので、希望があれば相談してみましょう。

供養の仕方についても、寺院や霊園で違いがありますが、春と秋のお彼岸とお盆の、年3回供養を行うところが一般的です。公営の場合は遺骨の管理のみのところが多いでしょう。


一般のお墓と永代供養墓の価格の違い

一般のお墓と永代供養墓の価格の違いはどのくらいでしょうか?

全国平均価格で見ると、一般的なお墓を作るのにかかる費用は約210万円といわれています。それに対し、墓石や土地代などのかからないことが多い永代供養墓の場合の平均価格は約50万円。

もちろん、これは全国平均の価格になりますので、立地や形式によってかなり幅はあります。しかし、平均してみても約4倍の価格差があるということです。


東京の永代供養墓のお墓の相場

東京近郊での永代供養墓を考えた場合も、全国平均価格を参考に検討するといいかと思います。ただし、東京の場合には、高額な永代供養墓になると数百万円かかるところもあります。

寺院・墓所の知名度、供養の仕方の手厚さ、サービス内容、設備の充実度などで金額は大きく変動することは覚えておいたほうがよいでしょう。


選ぶポイントとおすすめの東京近郊の永代供養墓

東京近郊での永代供養墓をお考えの場合、何を考慮に入れたらいいでしょうか?おもな3つのポイントは以下になります。


立地

通常のお墓のように節目毎にお参りに行きたいという方は、立地が重要になってくるかと思います。駅に近い、または路線バスのバス停から徒歩圏内であるといった「交通手段をどう確保するか」という点を考慮に入れて、永代供養墓の墓所を選びましょう。

最近ではニーズの高まりとともに見学会などを行っている墓所も数多くあります。そのような行事に参加し、自分の足で訪れてみるのも大切なことです。

立地という面でおすすめの墓所のひとつとして、代々木にある「法華宗 立正寺」を挙げたいと思います。

明治神宮に近く、電車の駅から徒歩10分以内にあるお寺です。最寄りのバス停もあるため、東京にある永代供養墓のお寺としてはかなり立地条件がよいといえるでしょう。


費用

先に説明しましたように、永代供養墓の費用には大変幅があります。先に予算を決めると選択肢が絞られますので、永代供養墓選びがスムーズに進むかもしれません。

低価格でありながら立地や施設のよさでおすすめの霊園のひとつが、横浜市戸塚にある「メモリアルパーク南横浜」。こちらは平成14年にオープンしたヨーロッパ式ガーデン型霊園です。

草花が植えられた明るい雰囲気の霊園で、お手頃な価格の永代供養墓があることも大きな特徴となっています。最も低額な永代供養墓のタイプの場合は、1体約20万円。これは15年間の永代使用料・永代供養料・永代管理料を含んだ金額です。


形式

永代供養墓と一口で言いましても、その形式はじつにさまざまです。始めから他の故人と一緒に埋葬されるタイプ、個別のお墓を用意し、ある一定の年月の後に寺院の管理下に入るタイプ、遺骨をロッカーのような屋内の施設の中で供養してもらうタイプなど、ここではご紹介できないほど多彩な形式の永代供養墓があります。


「メモリアルパーク御殿山」のご紹介

このような霊園のひとつとして、東京・町田市にある「メモリアルパーク御殿山」をご紹介したいと思います。こちらが最近始めたものに「フラワー墓所 Duo」という名前の永代供養墓があります。こちらは、夫婦で納骨が可能な永代供養墓です。個別に与えられた墓所に墓標と草花が植えられた明るい雰囲気のお墓となっています。

金額は、永代使用料が15万円、工事費が38万円、永代管理料(50年間)が15万円の合計68万円が初期費用としてかかります。夫婦で入れるという点と、草花に囲まれた墓所であるという点が特に目を引くポイントでしょう。


永代供養料と相場について

永代供養墓の費用のうち、寺院や霊園などで料金に差がある、永代供養料とはどういうものかを簡単に説明します。


永代供養料とは

永代供養料とは、遺骨を預かり永代に渡り供養するための料金のこと。明確な定義はなく寺院や霊園により内容が違います。「永代」とありますが、未来永劫という意味ではありません。

年忌など一定期間預かった後、合祀する場合や、最初から合祀するケースがあります。十七回忌、三十三回忌、五十回忌などを目安に合祀が行われ、一般的には三十三回忌を期限とするケースが多いようです。合祀とは、預けた遺骨を、ほかの遺骨と合わせて供養するということです。


永代供養料の相場

永代供養料の相場は数十万円から100万円といわれています。一般的には30万円から50万円くらいが相場。遺骨の管理と供養にかかる費用で、契約の最初に支払う場合が一般的です。遺骨を納める施設の面積などにより変わるなど、寺院や霊園により永代供養料の相場はさまざまなので、事前にしっかり確認しましょう。

永代供養料の相場には幅がありますが、一般的にお墓を購入するよりも費用の負担が少なく、納骨後の費用がかからないケースもあります。


永代供養料の相場を確認して後悔のないように

ご紹介したように、東京近郊の寺院・霊園は工夫をこらしたさまざまな形式の永代供養墓を取り扱っています。地方に比べ金額はやや割高にはなりますが、そのバリエーションの豊富さはほかでは見られないでしょう。自分たちの希望するような形式の永代供養墓が必ず見つかるはずです。

永代供養料の相場をしっかり確認して、後悔のない永代供養墓を探してください。

納骨堂と永代供養墓、その違いとは?【スタッフブログ】

納骨 永代供養墓

様々な供養の形が一般的となった今、注目を集めているものに「納骨堂」と「永代供養墓」があります。

それぞれ、どのようなものなのでしょうか?個別にその特徴を見てみたいと思います。

納骨堂の主な特徴とは?

今、東京近郊や都会で増えてきているのがこの「納骨堂」です。納骨堂とは、墓石を建ててそこに遺骨を埋葬するという、これまで一般的だったお墓のかたちとは異なり、定められた建物内に遺骨を安置して供養を行うというものです。

土地の値段が高く、広々としたスペースを確保するのが難しい立地の都市部において、特にその需要は増加しています。

もちろん、昔から納骨堂というものはありました。以前は「お墓を建てるまで一時的に遺骨を預かる場所」と捉える方が多かったようです。しかし現在の納骨堂は、長い期間に渡って遺骨を納める供養の形式として、永代供養と同様の役割を持つものという認識が広まりつつあります。


納骨堂の主な特徴は以下の通りになります。


・遺骨は故人、または夫婦、一族ごとに個別に安置される

・様々な形式がある。

(例:仏壇と同じような形のスペースが室内に並ぶタイプ、ロッカーのような個別のスペースなど)

・一定の契約期間が終了すると、合祀されるお墓に移されることが多い。

・納骨堂内のスペースを代々受け継ぐことができる場合もある。

・場所は基本的に建物中にある。

・年単位で維持管理費として数千円から数万円がかかる。(維持年会費、という名目など)

・納めた遺骨と対峙して手を合わせられるものと、遺骨の収蔵スペースへは立ち入れないものがある。

もちろん、寺院などによって形式は異なります。一概にこれだという明確なルールや決まりなどはありませんので、気になる方はそれぞれの寺院や霊園に詳細を確認してみましょう。


永代供養墓の主な特徴とは?

家族のスタイルが変化した現代において、「先祖代々お墓を引き継ぎ、維持していく」ということは、簡単ではなくなってしまいました。

お墓というのは、亡くなった人の遺骨を納める場所であるとともに、残された人たちにとっての拠り所ともなる場所です。残された人たちの意思や思いがなくては、お墓を管理し、維持していくことはできないと言っていいでしょう。そんな中で、「今、生きている人たちの意思を尊重したい」「残された人たちの負担になりたくない」という考えのもとに広がったのが、「永代供養墓」です。

永代供養墓は、基本的には一代限りの供養の方法となります。墓石を建て、先祖から子孫へと受け継ぐ従来の形のお墓のあり方とは異なります。


永代供養墓の大まかな特徴を上げてみましょう。


・個人、もしくは夫婦単位などでの供養となる。子孫に引き継ぐことはない。(例外もあり)

・始めから他の故人の遺骨とともに合祀されるタイプや、一定期間の後に合祀されるタイプがある。

・樹木や塔、記念碑、プレートなどのモニュメントがあり、その元に埋葬されることが多い

・個別に石碑や墓標を設置する場合もある。

・屋外にあることが多い。

・年間維持管理費はかからないことが多い。


ただ、永代供養墓と言ってもその形式は実に様々です。「寺院・墓所・霊園が長きに渡って供養と管理を引き受けてくれる」という共通点以外は、かなりのバリエーションがありますので、一概に永代供養墓とはこうだ、と定義することは難しいかもしれません。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

納骨堂も、永代供養墓もそれぞれ多彩であるために定義をすることが難しいものではありますが、大体の特徴はおわかりいただけたかと思います。

費用について言えば、どちらの場合も30万程度から始まり、高額なところになると数百万円という、お墓を建てるのと変わらないくらいの費用がかかるところまで、大変幅があります。

納骨堂がいいのか、永代供養墓がいいのか悩んでいるという方は、譲れないポイントや供養の形式、かかる費用の総額などをトータルで考え、自分たちに合った供養の方法を選択しましょう。

東京のお墓、形式の違いによる値段の差はどのくらい?【スタッフブログ】

お墓 値段 東京

東京でお墓を持ちたいと考えた時に、気になるのは相場の値段です。

全国的に見ても高額である、東京のお墓。いわゆる「一般的なお墓」の相場の値段はいくらくらいなのでしょうか。立地、形式、墓石の質、大きさなどによって値段の幅はかなりありますが、約270万円というのが東京都のお墓の平均の値段となっています。

次に、最近増えている永代供養墓や樹木葬といった新しい形式のお墓の値段について見てみたいと思います。

東京の永代供養墓のお墓の相場

最近では一般的な供養の形となった、永代供養墓。東京都での永代供養墓を考えた時、その値段の相場は約10万円から数百万円とかなりの幅があります。

永代供養の値段の内訳は、「永代供養料」「永代管理料」「永代使用料」「刻字料」などです。

メディアなどにも取り上げられたことのある、東京のNPO法人が運営する永代供養墓などの場合、一番値段の安いタイプのものだと約9万円で永代供養ができるものもあります。値段の幅はかなり広いと言っていいでしょう。


永代供養墓の値段の差の理由は?

永代供養墓にも様々な供養の仕方があり、それによって値段はかなり変わってきます。

値段の安いものの場合は、始めから他の故人の方々と一緒に遺骨を土に還す形式を取ります。

疎遠になってしまった親族の遺骨を抱えている場合など、あまり供養にお金をかけることができない場合に利用するという方が多いようです。

値段の高い永代供養墓は、まず立地がよいということが挙げられます。

通常のお墓と同じように、頻繁に出向いて手を合わせたいと考えている方にとっては、東京都内でも交通の便がよい場所を選んだ方がよいでしょう。供養の仕方ですが、まずは個別にスペースが与えられます。個人で納骨する場合もありますし、家族単位で納骨が可能な場合もあります。位牌や骨壷といったものが個別に管理され、それらと対峙してお参りできるような形式を取るところもあります。

その後、長いところだと33回忌、短いところだと1年間もしくは3回忌が終わると最終的には他の方の遺骨と一緒に合祀してもらう、という墓地が多いです。この期間が長ければ長いほど、値段も上がると言っていいでしょう。さらに、お経をあげたり法要を行う頻度が高い、つまり、手厚い供養を行ってくれる場合ほど値段も上がります。

このような個別型の永代供養墓の場合は、東京だと20万から50万程度が相場となります。様々な条件によってさらに金額が上がってくると考えておきましょう。


東京の樹木葬のお墓の相場

永代供養墓に続き、最近注目されることの多い樹木葬。

樹木葬とは、一般的には墓石を建てずに埋葬する供養の方法のことです。

墓石などのような従来のタイプのお墓を作らず、遺骨を土に埋めるため本当の意味で「自然に還る」ことができます。名前を刻むプレートや石碑のようなモニュメントがある場合もありますが、従来のような墓石ではないため、値段はかなり抑えることができます。

東京都で可能な樹木葬の多くは、「都市型」と言われるタイプの樹木葬です。

郊外にあるような、墓地として使用される里山に埋葬されるのではなく、比較的アクセスのいい場所にあるケースが多いです。一故人に対して一本の木を植える、ということがスペースの関係上難しい場合が多いため、「シンボルツリー」と言われるような大きな木の根元に埋葬したり、庭園のような整備された緑地に埋葬するという形式が一般的となります。

東京都での樹木葬の値段の相場は、約10万円から70万円程度とされています。永代供養墓と同様に、始めから他の故人と一緒に合祀してもらうタイプの樹木葬だと値段も安くなります。個別に骨壷を埋葬するような形式だと、値段も上がってきます。


様々な選択肢から選べるのが東京のお墓の特徴

以上、東京の様々なタイプのお墓の値段の相場について見てみました。

東京という限られた土地でお墓を考えた場合、どうしても他の県や地域よりも値段が上がってしまう傾向にあります。

しかし一方で、多くの人のニーズを反映して、東京には実に様々な種類のお墓があるという一面もあります。

お墓作りに迷ったら、「立地」「お墓の石材」「供養の形式」「予算」など、どの部分を優先させるかを考えてみましょう。

東京近郊でのお墓の値段の相場は?【スタッフブログ】

お墓 値段 相場

東京近郊でお墓を建てたいと考えている方にとって、値段の相場は気になるポイント。土地が少なく人気があるため、高額になりがちなのが東京のお墓事情です。値段の相場とお墓の値段の内訳について考えてみましょう。


東京近郊でのお墓の相場はいくらぐらい?

ある調査によりますと、2013年度のお墓の全国平均金額は約210万円という報告があります。それに対し、東日本の平均金額が約220万円、西日本の平均金額が約200万円、そして東京だけの平均金額は約270万円となっています。

その結果を見てもわかるように、東京近郊のお墓の相場というのは、やはり限られた土地の問題もあり全国的にはもっとも高額です。もう少し細かく見てみましょう。東京都のお墓の相場金額は、種類によって以下のような金額が目安とされています。

  • 公営墓地…200万円~1500万円
  • 民営墓地…150万円~500万円
  • 寺院墓地…200万円~1000万円

※墓石・施工代・永代使用料他含む

公営の墓地は、民営の墓地に比べて区画が広い場合が多く、そのために金額も高額になる傾向があるようです。民営の場合はさまざまな大きさの区画があり、予算に合わせて選ぶことも可能となります。

ちなみに、ここでいう「寺院墓地」とは、お寺が管理し、そのお寺の檀家になることでそこにお墓を建てることができるというタイプの墓地のことです。

それに対して「民営墓地」とは、宗教法人が運営はしていますが、宗派を問わずにお墓を建てることができるような、比較的誰にでも開かれた墓地のことです。

例として、公営の墓地について具体的に金額を見てみましょう。一番人気がある東京都内の都立霊園としては、青山霊園を挙げることができます。

著名人のお墓が多数あることでも知られ、桜のシーズンには多くの花見客で賑わうような霊園です。こちらの費用は墓地の永代使用料だけで約400万円から1000万円とされており、非常に高額です。

次に人気がある都立の霊園としては谷中霊園や多摩霊園があります。こちらも名前の知られた霊園のため、永代使用料は150万円から500万円となっています。

これらの有名な霊園は金額も高額なうえに、人気があるため抽選の倍率が非常に高いため、このような霊園にお墓を建てることは大変難しいといえるでしょう。


お墓の値段の内訳

一般的に「お墓の金額」といった場合、そこには以下のようなものが含まれることになります。

  1. 墓地の永代使用料
  2. 墓石の石材代
  3. お墓の施工代
  4. 墓石のデザイン代

墓地の永代使用料

先に説明したように、これは立地・知名度・区画の大きさによってかなり開きが出てきます。選択肢があるという点では、民営の墓地が区画や金額に合わせて種類がありますので、選びやすいといえるでしょう。

墓石の石材代

こちらも、どのような種類の石材を選ぶかによって数十万円から数千万円と、かなり金額が変わってきます。一般的には外国産より国内産の石が高価な傾向にあります。

上質な石の特徴は「硬度が高いもの」「吸水性が低いもの」「傷のつきにくいもの」「光沢のあるもの」「きめが細かいもの」がよいとされています。硬度や吸水性に関しては表す数値がありますので、そちらを参考にしてもいいでしょう。

お墓の施工代

お墓を建てるのにかかる工事費用です。これは工事の難易度によって変わってきます。都市部の整備された墓地の場合は特別なプラス料金がかかることはないですが、墓地が山の中にあったり、トラックの通行が難しかったり、電源・水源の確保が困難なような場所の墓地の場合、墓石の設置工事が容易ではありません。

そのような立地の墓地だと、施工代が高額になりますので、注意が必要です。

墓石のデザイン料

お墓というのは、じつにさまざまな種類があります。寺院墓地などのようにある特定の宗派に属している墓地の場合、お墓のデザインというのはある程度制限がある場合が多いもの。

しかし、民営や公営の墓地の場合、お墓のデザインは自由で、好きな形の墓石を建てることができるケースが増えています。石材店のあらかじめ定めたデザイン、つまり「既製品」のような形の墓地を選べば、このデザイン料というのはかからない場合が多いのです。

しかし、自分たちでオリジナルのお墓を建てたい、といった場合は、このデザイン料がかかってきます。


東京と近隣県のお墓の値段

東京のお墓の平均値段は270万円ですが、この金額はほかの県と比較してどれほどの差があるのでしょうか。

東京都のお墓の値段

東京都の中でも、23区はもっとも高いお墓の値段になっています。永代使用料が約160万円から200万円前後、墓石の工事費などで100万円から350万円という値段です。

有名な青山墓地は、年度で違いがあるものの、ある年度では永代使用料が約450万円前後から1000万円前後となっていて、これに墓石の値段が加わるので、かなりの高額な値段となるでしょう。

同じ東京都でも23区以外は、永代使用料が40万円前後から60万円前後、墓石施工費が100万円前後から300万円前後と、値段が少し下がる傾向です。また毎年の管理費が必要になります。

東京の近隣県のお墓の値段

東京都以外の県のお墓の値段を見てみると、千葉県は永代使用料が約20万円から40万円くらいともっとも安く、次いで埼玉県の約30万円から60万円、神奈川県が40万円前後から60万円前後と東京23区以外の地域の相場と似ています。

この永代使用料に加えて、墓石工事費が約100万円から300万円前後かかります。また年間の管理費なども必要です。


お墓選びは墓地選びから

いかがでしたでしょうか?東京都のお墓の値段のだいたいの相場がおわかりになったかと思います。金額を抑えるためには、まずは「墓地選び」が重要です。

自分たちが譲れないポイントは何かを今一度整理し、納得のいくお墓づくりに生かしていきましょう。

お墓の費用負担について【スタッフブログ】

お墓 費用

お墓のない方がお亡くなりになった場合に、残された遺族の方たちにとってお墓の購入費というのは大変大きな問題であると言えるでしょう。

その場合、「誰が費用を負担するのか?」「どのように費用を出し合うのか?」「どのようなお墓にすればいいのか?」という点について考えてみたいと思います。

お墓を作る際の費用はどのくらい?

一般的なタイプのお墓にかかる費用の内訳というのは、大まかに分けると「墓地の永代使用料」「墓石代(施工費を含む)」「法要代」「年間管理料」となります。

墓地の場所や墓石の種類、デザイン、大きさなどによって費用はかなり異なってきますので一概にいうのは難しいですが、大体の目安として200万から300万円程度を考えておけばよいとされています。


お墓の費用は誰が負担するもの?

そのように大変高価な買い物であるお墓ですが、その費用負担をどのようにするのか、誰がするのかという問題は遺族間でトラブルになりがちな問題です。

いくつかのパターンに分けて考えてみたいと思います。


生前に費用の準備されている場合

一番問題なく解決するのはこの「自分たちのお墓の費用は自分たちで」という形です。

「終活」という言葉が流行語となり、一般的に使われるようになった昨今では、自分たちの最期について考え、準備をすることが特別なことではなくなりました。

その中のひとつとして、お墓についても言えるでしょう。

生前にお墓を準備しておくことが最も望ましいですが、そうでなくても「どのようなお墓に入りたい」「どのくらいの費用でお願いしたい」というプランを考え、家族と相談して、そのための費用を確保しておくというのがもっとも理想的な形だと言えるでしょう。


お墓を継ぐ人がいる場合

亡くなられた方に子孫などがおり、今後そのお墓に入る予定がある、という方がいる場合について考えてみましょう。

現在の日本ではそれほど重要視されることもなくなりましたが、「家督を継ぐ人物」という存在がいるのであれば、その方がそのお墓を引き継ぎ、将来的にはその方自身もそのお墓に入るということになるでしょう。

その場合にはその方がお墓の費用を負担するのが妥当であると考えられています。

遺産相続などがある場合には、亡くなられた方の配偶者と共に、その家督を継ぐ方と分割して費用を負担するのが妥当であると考えられます。

もちろん、その「家督を継ぐ人物」に兄弟姉妹がいる場合には、その方たちも含めて費用を出し合うことが望ましいです。それは金額だけの問題ではなく、供養という意味も込めて、残された方たち全員が納得する形で費用を負担するのがよいでしょう。


お墓を継ぐ人がいない場合

では、そのお墓を継ぐ人がいない場合はどうでしょうか。

残された遺族の方が、今後誰もそのお墓に入る予定がないという場合です。このような場合は一般的な形のお墓を作ることは一度考え直してみましょう。

現在では様々な供養の形があります。永代供養墓、個人墓といったお墓の在り方も決して特殊なものではありません。

一般的なお墓を作るというと、数百万円の費用が必要となってきますが、このような形式のお墓を選択すると、その費用は格段に下がります。永代供養墓を選択すれば、その後の供養の心配をすることもありません。

永代供養墓の種類によって、費用はかなり幅がありますが、30万から50万程がその相場と言われています。この費用でしたら、残された遺族の方たちが平等に分担し、供養することも決して無理ではないのではないでしょうか。


遺族の方も納得する形の供養を

以上、お墓の費用負担について考えてみました。

遺産相続との関係もあり、お墓の費用負担というのは後々トラブルの起こりやすい、そしてナイーブな問題です。

大切なのは亡くなられた方を大切に思い、供養しようという気持ちと共に、それを自分たちのできる無理のない範囲で行うという点です。無理をして高額なお墓を一から作る必要は決してありません。現在では様々な供養の方法があることを視野に入れて、最善の方法を残された方たちで検討してみましょう。