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納骨に必要な費用について

納骨 費用

亡くなった方のご遺体は、火葬場にて荼毘に付された後、お墓などに納骨されることになります。その納骨にはどんな費用がどのくらいかかるのでしょうか?

お墓をはじめとする納骨先の種類と、それぞれに必要な費用についてご説明します。

お墓への納骨

先祖代々受け継いできたお墓、生前から自身や家族のために建立しておいたお墓など、すでにお墓があるご家庭の場合は、通常はそのお墓へ納骨することとなるでしょう。

お墓へ納骨する際には、「納骨式(仏教)」「埋葬式(キリスト教)」「納骨祭(神道)」などといった宗教的な儀礼が執り行われることが一般的です。 こうした儀礼にかかる費用を含め、お墓への納骨には、およそ5~10万円程度の費用が必要となります。

宗教者への御礼

納骨式などの儀礼は、僧侶や神父、神職などといった宗教者をお呼びして行われることが多く、そうした宗教者への御礼として3万円程度、さらにお車代として5千円~1万円をお包みします。 また仏教においては、新しいお墓の場合、納骨式の前に「開眼式」を行うことがあり、その場合は別途3万円程度の御礼を用意しましょう。

お供え・小物など物品費

儀礼の際には、お花・果物・お酒などのお供えや、手桶・線香・ロウソク等の小物などが必要となる場合があります。このための費用として5千円~1万円程度かかります。

墓石を動かす作業料

遺骨をお墓に納めるために墓石を動かす場合は、石材店へ作業を依頼します。この作業の料金として、2万円前後の費用が発生します。扉付きなど自身で開けられるタイプのお墓であれば必要ありません。

墓誌の彫刻費

故人の没年・戒名などを「墓誌」に新たに彫る場合は、石材店への彫刻料として3万円~5万円程度が必要です。また、生前から赤色で刻んである名前を白に塗り直してもらうには、およそ1万円~3万円かかります。

会食費

納骨儀礼の後には、会食の席を設けることが多いようです。

この会食には、一人あたり5千円~1万円くらいの費用を見ておきましょう。

お墓以外の納骨先

近年、「実家のお墓が遠くお参りに行けない」「後継者がなくお墓を世話する人がいない」「子供に世話をかけたくない」「信念としてお墓は持たない」となどいった理由から、お墓以外の納骨先を選ぶ方が増えています。

また、お墓を新たに建立するには約200万円程度は必要と言われていますが、こうした費用を抑えたいという場合にもお墓以外の納骨先が利用されています。

永代供養墓への納骨

複数の方の遺骨を一緒に納骨する共同のお墓で、合祀墓、合葬墓などとも呼ばれる「永代供養墓」。

それぞれの墓所や納骨方式などによって費用に幅がありますが、相場としては10万円~100万円と言われています。

自然葬

自然葬は、墓石の代わりに桜などの樹木を植える「樹木葬」や、パウダー状に粉砕した遺骨を海へ散骨する「海洋葬」などといった自然を利用した納骨方法です。5万円程度から利用できます。

事前に確認を

ここまでご説明してきたように、希望する納骨先によってかかる費用は様々です。また、宗派や地域の習慣などによっても納骨に必要な費用が変わってくることもあるでしょう。

いずれの場合も、どのような費用がどのくらいかかるのかを、事前に寺社・教会や業者などに確認しておくことが大切です。

納骨_費用

都立霊園への納骨の流れ

都立霊園 納骨

都立霊園の概要

都立霊園はその名の通り東京都が管理・運営している霊園です。都内8ヶ所(八柱霊園のみ千葉県松戸市)に点在し、広い敷地と草木に囲まれた穏やかな雰囲気が特徴となっています。

メリットとして、東京都が管理しているので運営に関しては安定している点、都内の他の民営霊園や寺院墓地に比べると費用が安上がりな点が挙げられます。また、利用者が多いため霊園周辺には石材店が多く、申し込みに関する相談も気軽に出来るので安心感があります。宗教によって制約を受けることはないので、宗派を気にしたりする必要はありません。ただしデメリットとして、申し込みの受付期間が限られている点、立地区画によっては園内の移動が困難という点があります。

申し込みにあたっての条件

都立霊園は非常に人気が高いため、申し込みに際して「東京都に継続して3年以上住んでいる」ことが申し込み条件として設けられています。

都立霊園へ納骨する流れ

実際に都立霊園へ納骨するにはどのような手順を踏めばいいのでしょうか?

ここではその大まかな流れを解説していきます。

希望の都立霊園を決める

まずは希望する都立霊園を決めましょう。自宅からの距離、交通アクセス、敷地面積、園内の雰囲気など、様々な要素があります。特に、実際に訪れた時に感じる印象などは重要です。自分に合った都立霊園を選んでください。

入園募集へ申し込む

例年、5月下旬から募集が広報され、7月上旬から中旬にかけてが申し込み期間となっています。情報を見逃さないようにしましょう。記載漏れや2重申し込みにもご注意を。

抽選発表

都立霊園はその人気ゆえに入園希望者が殺到するため、毎年抽選を行っています。抽選は8月下旬ごろに行われ、次の日にはホームページに結果が載ります。無事に当選を果たした方は次の手続きへ進みます。

審査・料金支払い

当選した方は、戸籍謄本などを管理事務局へ送り、書類審査を通過しなければなりません。審査を通過したら、都立霊園に使用料・管理料を支払います。

使用許可証交付・納骨手続き

使用料・管理料の入金が確認されれば、都立霊園から使用許可証が交付されます。その後、霊園窓口で納骨手続きを行います。納骨が可能な遺骨は、原則として使用者の親族(配偶者、6親等内の親族、3親等内の姻族)のものだけです。親族でない方の遺骨を納骨したい場合は、別途「確認書」などを提出する必要があります。

納骨手続きには以下の書類が必要です。

自宅に遺骨がある場合

・東京都霊園使用許可証

・火葬許可証

他の墓所から都立霊園へ改葬する場合

・東京都霊園使用許可証

・改葬許可証

申込遺骨については申請許可が下りた日から3年以内に納骨することになっています。また、都立霊園の埋蔵施設・収蔵施設に納骨できるのは火葬した遺骨のみです。土葬されている遺骨を改葬する場合は、必ず火葬しましょう。

墓所の建立

納骨をするためには「お墓」が必要です。石材店に依頼し、墓石を建てましょう。都立霊園の場合は利用者が多いため、越境トラブルも起きる可能性があります。使用手引きの規定に従い、柵を設置するなどして対応しましょう。

納骨式

都立霊園にお墓を建てて諸々の準備が出来れば、いよいよ納骨式です。日程を決め、開眼供養の法要を済ませたら、後は納骨するだけです。

納骨までの道のりは長い

いかがでしたか?都立霊園へ納骨するまでの流れがご理解いただけましたか? 都立霊園と民営霊園の最も異なる点は、納骨が完了するまでの時間です。年に1度の募集に応募者が殺到するため、入園が決まるまでにどうしても時間がかかってしまいます。都立霊園に納骨をお考えの方は余裕をもって申し込みましょう。

都立霊園 納骨

都立霊園に改葬をするには?

都立霊園 改葬

広々とした園内と落ち着いた雰囲気の都立霊園は都民からの人気も高く、利用者も数多くいます。交通アクセスも良く、お墓参りがしやすいという利点があるため、最近では他の霊園・納骨堂から都立霊園に改葬を希望される方も増えています。そこで今回は都立霊園への改葬を検討されている方へ向けて詳しく解説していきたいと思います。

改葬とは?

改葬とは現状として墳墓に埋葬されている遺骨を別の墳墓に移して供養をすることです。 転勤に伴う引っ越しなどでお墓の管理が難しくなってしまう場合、お墓が無縁墓になってしまう可能性があります。自宅近くの墓地・霊園に改葬すれば、そういった最悪の事態は避けることができます。ただし、改葬の手続きは法律で定められているため、いくつか手順を踏まなければなりません。

改葬の手順

改葬までの手順は以下の通りです。

1.移転先を決める

2.移転先から受入証明書を発行してもらう

3.現在の墓地管理者から埋葬証明書を発行してもらう

4.現在の墓地の所在地域の市役所へ上記の証明書を提出し、改葬許可証を発行してもらう

5.改葬許可証を移転先に提出し、改葬を行う

都立霊園へ改葬する際に注意すべき点

都立霊園への改葬についてですが、施設によっては改葬を受け入れていないので申し込み時に注意が必要です。最新版である平成26年度のしおりでは、多磨霊園の一般埋蔵施設、小平霊園の一般埋蔵施設・小型芝生埋蔵施設、八王子霊園の芝生埋蔵施設が改葬不可となっています。改葬可能な施設は来年以降の募集で変更になる可能性があるので注意しておきましょう。

都内霊園へ改葬する流れ

では都立霊園へ改葬する実際の手順を見ていきましょう。

改葬申し込み

例年7月上旬から中旬にかけての2週間が申し込み期間です。期間内に改葬を希望する霊園を記入し、申し込みをします。記入漏れや2重申し込みには気を付けましょう。

抽選結果の発表・資格審査

都庁で実施される抽選会の結果が郵送やホームページで発表されます。当選したら、戸籍謄本などの必要書類を事務局へ送り、資格審査が行われます。

諸経費の支払い

資格審査を通った後に使用料や管理料などの諸経費を支払います。

使用許可証・受入証明書の発行

上記の手順を終えると、都立霊園の使用許可証が発行されます。改葬をする場合は受入証明書も必要となってくるので、別途相談して発行してもらいましょう。

埋葬証明書の発行

改葬先が都立霊園へ決まり、証明書が発行されたら、それまで供養してもらっていた寺院や納骨堂から埋葬証明書を発行してもらうことになります。

ここで気を付けていただきたいのが、寺院の場合です。寺院では改葬や墓じまいをする際に離檀料を請求されます。相場としては30万円ほどですが、かなり高額な離檀料を請求されて訴訟沙汰になるケースもあります。それまでお世話になっていた寺院にわだかまりを残してしまっては故人も浮かばれません。事前に墓地管理者に改葬の相談や根回しを済ませておくのが得策でしょう。

墓石の撤去・新規工事

改葬で一番大事なことは「お墓」に関することです。それまでお世話になっていた寺院・霊園から墓石を撤去し、使用区画を更地に戻す必要があります。また、移転先の都立霊園へ新たに墓石などを設置しなければなりません。墓石の撤去の際は「魂抜き」、新たに設置する際には「開眼供養」と呼ばれる法要を行うのが一般的です。

改葬完了

一連の手順をすべて終えれば、改葬の完了です。改葬完了までにかかる時間は少なくとも1、2年ほどと考えておきましょう。

都立霊園への改葬には着実な手続きを

改葬は「お墓のお引越し」です。面倒な手続きもありますが、一つずつ確実にこなせば問題ありません。不明な点などは都立霊園近くの石材店へ相談すれば解決できるでしょう。都立霊園の広々とした草木あふれる園内へ改葬すれば、お墓へ足を運ぶ機会も増えると思います。ぜひ都立霊園への改葬をご検討されてみてはいかがでしょうか?

都立霊園 改葬

都立霊園の生前申し込み

都立霊園 生前申し込み

地価の高騰や人口密集による土地不足によって、東京で新たにお墓を建てることは非常に難しくなっています。また、郊外に建てたとしても足を運ぶ機会が少なくなり無縁墓になってしまう恐れがあるため、やはり都内に埋葬したいという方が多くいます。そんな方に人気なのが都立霊園です。今回は都立霊園への生前申し込みの仕方を解説していきます。

都立霊園とは?

都立霊園は東京都が運営管理を行う霊園です。都立霊園は都内(八柱霊園のみ千葉県松戸市)8ヶ所に点在し、広大な園内には草木も多く植えられており、都会の喧騒とかけ離れた雰囲気が都民に人気となっています。明治以降の偉人や政治家、著名人も数多く眠っており、歴史を感じることができるのも特徴の一つです。都内にあるため交通アクセスも良く、定期的なお墓参りも苦になりません。

生前申し込み

生前申し込みとは、その名の通り生前の申込枠です。既に遺骨をお持ちで都内霊園に埋葬を希望する方ではなく、存命で、自分の死後に都内霊園に埋葬を希望する方が申し込むことになります。申込者は必ず埋蔵予定者になるので、軽い気持ちで申し込むようなことはやめましょう。

生前申し込みの申し込み資格

申し込みに関して必要な資格は都内に3年以上継続して住んでいるということです。八柱霊園だけは千葉県松戸市も含まれています。

申し込みの流れ

都立霊園への入園申し込みにはいくつかの流れがあるので、簡単にご紹介していきます。

募集の公示

都立霊園の募集公示は、「広報東京都」6月号とホームページで最初の募集案内が始まります。申し込み期間は7月上旬から中旬にかけての2週間ほどとなっています。年度によっては微妙に時期がずれるため、注意深くチェックしましょう。

申し込み

肝心の生前申し込みに関してですが、以下の方法があります。

【郵送申し込み】
申込書類に必要事項を記入し、郵送します。記入漏れがあった場合はやり直しがきかないので、気を付けて記入しましょう。

【インターネット申し込み】
ホームページから必要項目を入力し申し込む方法です。郵送に比べると楽ですが、事前の申込者登録が必要となります。

また、申し込みに際して注意点があります。郵送申し込みとインターネット申し込みを同時に行った場合、2重申し込みとなり、無効となります。その場合は申し込み取下げ期間があるので、取り下げの手続きをしましょう。(他にも無効となるケースはいくつかあるので、詳細は申し込みサイトの注意事項をご覧ください。)

【申し込みを業者に委託・相談する】
上記2つの方法が正規の申し込み方法ですが、書類手続きを面倒に感じる方、きちんと手続きできるか不安な方に向けて、業者が申し込みを代行するサービスもあります。委託を受ける業者は都立霊園の近くにある石材店など、都立霊園に詳しいプロなので安心して任せる事が出来ます。

公開抽選

生前申し込みされた方の公開抽選は例年都庁で実施されます。抽選結果は翌日ホームページに掲載されるので、早めにチェックすることも可能です。

資格審査

申し込み時には特に必要なものはありませんが、当選した場合は入園審査があるため戸籍謄本などの書類を用意しなければなりません。

諸経費のお支払い

資格審査を通過した後は、都立霊園の使用料と管理料などの諸経費を支払います。

使用許可

霊園事務局が入金を確認し、使用許可書が交付されます。晴れて都立霊園の使用権を得ることができます。

生前申し込みはお早めに

これまで読んでいただけたらお分かりかもしれませんが、生前申し込みに限らず、都立霊園の申し込みは非常に多くなっています。それゆえに公開抽選や資格審査など、様々なステップが設けられています。申込期間も2週間と短く、募集の枠も年度ごとに異なるため、気を抜いていたら募集が終わっていたということもあり得ます。生前申し込みを検討されている方は早めの行動を心がけましょう。

都立霊園 生前申込み

都立霊園の使用手引き

都立霊園 使用手引き

東京都が運営する都立霊園は、木々が多く開放感があり、民間霊園と比較すると管理料金も安いので非常に人気があります。しかし利用者が多い分、気を付けなければならない使用手引きがあります。これから都立霊園をご利用予定の方、またはご利用を検討されている方にも役立つ使用手引きをご説明していきます。

都立霊園とは

東京都が運営する都立霊園は東京郊外を含む8ヶ所に点在し、400万㎡を超える広大な面積を誇ります。全8ヶ所の利用者は25万人を超え、明治時代以降の数多くの偉人や著名人など、100万人以上の方々が眠りについています。施設には以下の6種類があるので、様々なニーズに応えることが可能となっています。

一般埋蔵施設

寺院墓地などと同じ一般的な平面墓地で、区画ごとに割り振られた土地を借りて埋蔵するものです。

芝生埋蔵施設

平坦な芝生に等間隔で配置される埋蔵施設です。予め設置されているのはカロートという納骨施設だけですので、墓石などは別途用意しなくてはなりません。

長期収蔵施設

収蔵期間があらかじめ決められた納骨堂です。30年ごとに更新が可能となっています。

立体埋蔵施設

使用許可が下りた日から起算して最初の20年間は地上のカロートに個別埋蔵されますが、その後は地下での共同埋蔵となります。

合蔡埋蔵施設

他の方の遺骨と共同で埋蔵する施設です。共同埋蔵するタイミングを選べるようになっており、「直接共同埋蔵」と「一定期間後共同埋蔵」の2種類があります。

樹林型合葬埋蔵施設

粉骨などを含むご遺骨を樹林の下に共同で直接埋蔵する施設です。

都立霊園の使用手引き

都立霊園には使用に際して様々な手続きがあります。せっかく高い倍率をくぐりぬけて入園したとしても、決められた使用手引きを守らなければ使用取り消しになる恐れがあるので十分に注意が必要です。今回は一番利用者の多い一般埋蔵施設の使用手引きを中心に手順を見ていきます。

都立霊園利用に際して必要な物

まずは霊園を利用するにあたって必要な物ですが、以下の2つとなります。 ・使用許可証 ・管理料 使用許可証は施設を利用する権利を保障する唯一のものです。大切なものですので、きちんと保管しましょう。また、管理料も維持・管理費として毎年納めなければなりません。基本的な事ですので忘れないようにしましょう。

墓石の設置について

基本的には再貸付墓所になるので、墓石の設置時の地固めや根切りなどの整備工事は使用者負担で行うことになります。墓碑は原則として一墓所に一墓石となっています。高さ3m以内、盛土は高さ35㎝以内の範囲内と定められているので注意が必要です。また、こちらも自費になりますが、使用区画を明確にしてトラブルを避けるために高さ80㎝以内の柵を設置したほうが良いでしょう。

樹木の管理について

使用区画内に植樹できる事も都立霊園の特徴の一つですが、大きく成長して他の使用者の区画に侵入すればトラブルの原因にもなります。なるべく生長の遅い常緑樹や花木を選んで、適切な管理を心がけましょう。

霊園内で処分できるもの

都立霊園は都内なのでゴミを漁るカラスも多く、ゴミの分別は近年大きな問題となっています。霊園内に捨てていいもの、駄目なものを把握しておきましょう。 捨てても大丈夫な物 ・剪定枝、雑草 ・下げ花 ・卒塔婆 捨ててはいけないもの ・お菓子や果物などのお供え物 ・花を包装する紙やビニール ・弁当の空き箱やビン、缶、ペットボトル

遺骨の埋蔵・収蔵について

申込をした遺骨は申請許可が下りた日から3年以内に埋蔵・収蔵するように決まっています。以下の書類を用意して手続きを済ませてから行いましょう。 ・自宅に遺骨がある場合 東京都霊園使用許可証、火葬許可証 ・他の寺院や納骨堂から改葬する場合 東京都霊園使用許可証、改葬許可証

各種届出・申請について

以下の場合は都立霊園窓口で所定の手続きが必要になります。 ・使用者(名義人)の変更 ・使用許可証を紛失した場合などの再交付 ・使用者の本籍、氏名が変更になった場合 ・使用者の住所変更 ・霊園施設の利用をやめる場合 名義人の変更や本籍・住所変更の手続きなどは基本として、使用許可証の再交付や利用停止は重要なことですので、速やかに手続きを行いましょう。

使用手引きを必ず守りましょう

都立霊園の一般埋蔵施設の使用手引きは以上のようになっています。利用施設の種類によっては別途手続きが必要になってきますが、いずれにせよ使用手引きを守るように気を付けなければなりません。きちんとルールを守って、気持ちよく都立霊園を利用しましょう。

都立霊園 使用手引き

都立霊園の歴史

都立霊園 歴史

都内にも関わらず、木々の生い茂る閑静な場所に埋葬できる都立霊園は非常に人気があります。数々の政治家や財界人・著名人も眠っており、都内で霊園といえば都立霊園を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。 そんな都立霊園の歴史について今回は詳しくご紹介していきたいと思います。

都立霊園とは

都立霊園とは、その名の通り東京都が運営・管理を行っている霊園です。 現在、都立霊園は多摩、青山、雑司ケ谷、谷中、染井、八柱、小平、八王子の8ヶ所にあります。総面積は約416万㎡、埋蔵施設の面積が約180万㎡となっており、利用者も20万人を超すなど、東京都民にとって身近な霊園・墓地と言えるものとなっています。


都立霊園の歴史

都立霊園の歴史は少し複雑です。 今から100年以上前の江戸時代では、寺請制度によって寺院が付属の墓地に埋葬を行う形式が一般的でしたが、時代が明治に移ったことで、埋葬が禁止となる地域が出てきました。また、明治政府は「墓地取扱規則」を制定し、青山神葬祭地をはじめとする9ヶ所を公共墓地に指定しました。

東京府に委託された東京会議所が指定9ヶ所のうち現在も続く8か所を造成、明治7年9月1日開設し、公共墓地に関する全ての事務を取り仕切ることになりました。明治9年には墓地の造成・管理事務は東京会議所から東京府に引き継がれることとなり、墓地の管理は所在する区で扱うこととなりました。

明治22年(1889年)、市町村制の施行に伴い運営は東京市に移管され、谷中、雑司ケ谷、青山、染井、亀戸、渋谷の6墓地が都市計画の前身である市区改正設計における公共墓地に指定されました。その後、明治から大正にかけての人口増加や市街地の急激な発展に伴い、新たな墓地を造成する必要が出てきました。これを受けて、多摩霊園を皮切りに都立霊園が都内各所に造成され、現在も続く8ヶ所の都立霊園に数多くの東京都民が眠っています。


それぞれの都立霊園の歴史・特徴

都立霊園が設立された経緯については先述の通りですが、それぞれの都立霊園にも様々な歴史や特徴があります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。


多磨霊園

多磨霊園は最初に造成された都立霊園ということで、8つの都立霊園の中でも古い歴史を持っています。急速な人口増加に伴い、新たな墓地が必要になった東京市は公園墓地計画の第一号として、ほぼ未開地でありながら交通網も揃っている多摩を選びました。供用開始当初は、東京の市街地から離れているなどの理由で利用者の少ない時期もありましたが、東郷平八郎元帥海軍大将が名誉霊域に埋葬されたことをきっかけに知名度が向上し、都立霊園としての人気が高まりました。都立霊園の中でも最大の規模を誇る敷地面積と四季折々で移り変わる豊かな草木が多磨霊園の特徴として挙げられます。


雑司ケ谷霊園

雑司ケ谷霊園は前身の雑司ヶ谷旭出町墓地が明治7年(1874年)9月1日に開設され、昭和10年(1935年)に「雑司ヶ谷霊園」に名称変更された経緯があります。墓地には、小泉八雲や夏目漱石、永井荷風や竹久夢二など、数多くの文化人が眠っており、夏目漱石の小説「こゝろ」の舞台としても有名です。敷地内には銀杏の高木やケヤキが数多くあり、秋には美しい紅葉を見ることができます。


青山霊園

青山霊園は開設当初、神葬祭墓地でしたが、明治7年(1874年)9月1日に公共墓地となりました。園内には明治維新の立役者である大久保利通や明治以降の著名人が眠っているので、歴史好きの人々が勉強や散策に訪れることも。園内には至る所に桜の木があり、見ごろを迎えると多くの人でにぎわいます。


谷中霊園

明治7年(1874年)に東京府管轄の公共墓地として前身である谷中墓地が開設され、昭和10年(1935年)に谷中霊園と改称されました。谷中霊園には江戸幕府将軍である徳川慶喜や政治家の鳩山一郎など、歴史上の著名人が多く眠っています。明るく静かな敷地内には桜が多く植えられており、春の見ごろには墓参者の気持ちを和らげてくれます。


染井霊園

染井霊園は明治5年(1872年)に神葬墓地として開設され、明治7年(1874年)に東京府の管理の下、公共墓地となりました。その後、昭和10年(1935年)に染井霊園に改称された経緯があります。染井霊園は都市霊園の中でも最も規模が小さいのですが、園内には霊園の名前にもなっている桜の木、「ソメイヨシノ」が100本ほど植えられています。


小平霊園

昭和23年(1948年)に開設された小平霊園は小平市、東村山市および東久留米市に所在する都立霊園です。駅から霊園に向かうと立派なケヤキ並木が正門まで続いているのが特徴で、園内にも桜やリギダマツによる緑の回廊が広がっており、豊かな自然が霊園で眠る人々を優しく見守っています。


八王子霊園

八王子霊園は昭和46年(1971年)に開設された公園墓地です。都立霊園の中でも最新の霊園ですが、国立公園や都の立自然公園と峰続きになっており、墓域のすべてが芝生墓所となっているのが大きな特徴です。園内には梅・桜などをはじめとして様々な草木が生い茂っているので、四季の移り変わりを楽しめます。


八柱霊園

八柱霊園は昭和10年(1935年)に東京市が前身の東方墓地を開設し、昭和18年(1943年)に東京都の運営に引き継がれました。東京都内ではなく千葉県松戸市田中新田にあり、立地としては一番離れたところにあります。都内から離れている分、面積も大きく、東京ドーム約20個分の広さがあります。霊園内の庭園はフランス風の幾何学模様となっていて、訪れる人は異国の雰囲気を楽しめます。草木に関しても松の木や桜があり、秋には紅葉を見ることができます。


これからも続いていく都立霊園の歴史

都立霊園の歴史の流れがお分かり頂けましたか?明治より続いてきた都立霊園には多くの偉人や都民が眠っています。東京都が責任を持って運営しているので、無縁墓になる心配もありません。都内にお住まいの方は検討されてみてはいかがですか?

都立霊園 歴史

散骨に必要な手続きにはどんなものがあるのか?

散骨 手続き

近年、永代供養墓や樹木葬などさまざまな供養方法が選択肢として広まっており、そのなかでもとくに費用のかからないものとして「散骨」があります。今回は、散骨に興味をお持ちの方に手続き方法をご紹介していきたいと思います。


散骨とは?

散骨とは、その字からも想像できる通り「遺骨をまく」ことです。散骨を経験したことのある人は少ないかもしれませんが、映画のワンシーンなどで遺灰を海にまく場面を見たことがありませんか?あれを想像していただければ伝わるかと思います。海や山、空から散骨するなど、パターンは人それぞれです。


散骨のパターンは?

散骨のパターンには海や山、空などがあると述べましたが、パターンについてもう少しくわしくみていきましょう。


海洋散骨

散骨のなかでも希望される方が多いのが、「海洋散骨」です。おもにクルーザーなどの比較的大きな船で沖合まで出たあと、家族や友人に見守られながら散骨します。

散骨にあわせて花束や思い出の品をまくこともありますが、環境に配慮して最低限のものにとどめておくのがマナーです。事前の手続きなどは必要ありませんが、依頼する業者で書類が必要となることがあるので覚えておきましょう。


空葬散骨

空から遺骨をまく散骨を「空葬散骨」と呼びます。空葬散骨では飛行機をチャーターして、空の上から散骨します。散骨場所は海洋上なので、海洋散骨をあわせて行うことも可能です。

飛行機の大きさが限られるため、立ち会える人数に制限がある点に注意しましょう。こちらの場合も、業者が必要とする以外には特別な手続きはありません。


樹木散骨

「樹木散骨」も、近年人気を集める散骨のスタイルです。樹木散骨の場合は、海洋散骨などと違い、定められた土地でしか行うことができません。そのため、散骨を行う場合は事前に手続きが必要となります。

また、遺骨をまくのではなく、シンボルツリーといっしょに埋葬するという形態となります。自治体によっては条例にも違いがあるため、希望する場合はあらかじめ調べておくようにしましょう。


宇宙散骨

個性的な散骨として注目を集めるのが「宇宙散骨」です。宇宙散骨とは、遺骨をつけたバルーンを成層圏まであげ、バルーンが破裂することで散骨する形態です。

重量などへの制限もありますが、散骨のなかでもスケールの大きなパターンと呼べるでしょう。こちらも特別な手続きは必要ありません。


散骨の手続きについて

散骨には許可証のようなものはありませんが、手続きに関して必要な書類がいくつかあります。おもな目的として、業者の方への提出があげられます。また、これらの手順は、通常の埋葬を行う際も必要となる手続きです。事務手続きを面倒に思われる方もいるかもしれませんが、スムーズに散骨を行うためにもしっかりと手続きを行っておきましょう。


必要な書類 1.死亡届

故人が亡くなった際にご家族が行政に届け出なくてはならない書類です。この書類が受理されなければ後述の火葬(埋葬)許可証が発行されないので注意しましょう。用紙はお近くの市役所などでももらえますが、葬儀業者に依頼すると用意してくれる場合も多いです。


必要な書類 2.死亡診断書

死亡診断書は病院などで亡くなった際に医師が書いてくれます。通常は、行政から受け取った死亡届にも死亡診断書の欄が設けられています。できる限りコピーではなく現物を持っておくほうがよさそうです。


必要な書類 3.火葬(埋葬)許可証

お亡くなりになってから7日以内に死亡届を行政に提出すると、火葬(埋葬)許可証が発行されます。この書類は斎場で火葬を行う際に必要ですので、死亡届の提出手続きは迅速に行うように心がけましょう。


海外で散骨を行う場合 各書類の翻訳

これは書類ではありませんが、海外で散骨を行う際に必要な作業です。発行された死亡届や火葬(埋葬)許可証の横に英訳や現地の言葉に翻訳して、どういう書類なのかがわかるようにしましょう。詳細に翻訳する必要はありませんが、「これはどういう書類で、誰が、いつ亡くなったか」がわかるようにしなければなりません。


散骨のためのマナー

散骨のための手続きとあわせて、しっかりと確認しておきたいのが散骨のマナー。散骨は個人でも行うことができるため、マナーをきちんと守ることが重要です。大切な故人とのお別れの場でトラブルが起きないよう、マナーを確認しておきましょう。


散骨してよい場所とは?

散骨のマナーとしてもっとも重要なのが、遺骨をまく場所に関することです。基本的に散骨が許される場所は、私有地・公海上・管理されている墓所の3つです。他人の私有地や漁業権の付与された海・川、散骨を禁止している自治体ではできません。ほかの人の迷惑になってしまったり、トラブルの原因にもなるので注意しておきましょう。


遺骨は粉末化する

散骨する際には、遺骨を必ず粉末化しましょう。骨の状態として散骨してしまうと、条例違反などに問われる恐れがあります。粉末化は個人ではなかなか難しいため、専門の業者に依頼することをおすすめします。その際、証明書などが発行できるなら受け取っておくとよいでしょう。


自然や景観を汚さない

遺骨をまく場所の環境に配慮するのも大切なポイントです。散骨するのにあわせて、供物をまく方も多いですが、散骨場所によってはトラブルや自然破壊につながってしまいます。散骨は美しい自然があってこそ成り立つもの。景観を崩さないためにも、供物には自然や景観への配慮を欠かさないようにしましょう。


散骨の費用は?

最後に、散骨を行う際に気になる費用についてみていきましょう。散骨は費用がかからない供養方法としても知られています。


散骨の費用は安いの?

極端な話をしてしまえば、遺骨を自分で砕いて散骨してしまえば費用はほとんどかかりません。しかし、故人の遺骨を粉骨するのは精神的に辛いものがあります。散骨を手伝う業者に依頼して、粉骨から散骨の付き添いまでをしてもらう形が一般的なようです。その場合、粉骨費用も込みで20〜30万円ほどかかるのが相場です。ではもう少し詳しく、散骨のパターンごとに費用をみていきましょう。


海洋散骨は比較的費用が安い

  • 海洋散骨…20万円~
  • 空葬散骨…30万円~

費用の面からみると、海洋散骨は安い傾向にあります。クルーザーの大きさなどが変わると、それに比例して費用も高くなるようです。空葬散骨でも飛行機のチャーター料金によって費用にも幅がでます。また、空葬散骨は海外で行われることが多いため、旅費なども計算に入れておきましょう。


樹木散骨は土地の確保が必要

  • 樹木散骨…60万円~
  • 宇宙散骨…20万円~

樹木散骨が割高なのは、埋葬するための土地を確保するため。散骨後も管理費用がかかる場合もあるため、あらかじめ確認が必要です。宇宙散骨も比較的安価に散骨を行うことができます。

難点はまだポピュラーな散骨形態でないこと。業者を探す手間や、相談などに時間がかかってしまうため、希望する場合は前もって下調べを行っておきましょう。


しっかりと手続きをこなしてトラブルを未然に防ぎましょう

これまで見てきたように、散骨の手続きはそう複雑なものではありません。ただ、どれか1つでも間違うと散骨ができない可能性もでてきます。とくに海外で散骨を考えている人には言語の壁が立ちはだかるので、散骨に詳しい業者や行政などに相談し、事前にアドバイスをしてもらったほうがよいでしょう。手続きを滞りなく済ませてから散骨を行いましょう。

散骨にはどのくらいの費用がかかるのか?

散骨 費用

近年、ライフスタイルや家族のあり方の変化によって、供養の仕方にも色々と変化が起きています。先祖代々受け継いできたお墓を維持・管理することが難しい方の中には、納骨堂や永代供養墓という選択肢も一般的になってきました。その供養の選択肢の一つとしての「散骨」があります。今回その特徴と費用についてご紹介しようと思います。


散骨とは?

散骨とは、その字からも想像できる通り「遺骨を撒く」ことです。散骨を経験したことのある人は少ないかもしれませんが、映画の中のワンシーンなどで遺灰を海に撒いたりする場面を見たことがありませんか?

遺骨をかなり小さくなるまで砕くなど厳密には違いもありますが、あれに近いものを想像して頂ければ伝わるかと思います。海や山、空から散骨するなどパターンは人それぞれです。

近年、散骨をする人が増えている理由

散骨をする人が増えている理由として、費用がかからないということが挙げられます。極端な言い方をすれば、ご遺族らで故人の遺骨を砕いて散骨すれば費用はほとんどかかりませんし、管理・維持費などの後々にかかる費用を抑えることにも繋がります。 もちろんこれだけが理由ではありませんが、費用を低価格に抑えるというポイントは大きな魅力と言えます。


散骨の費用

肝心の散骨の費用についてですが、個人で行う場合は殆どかかりません。遺骨をすり潰す道具も100円ショップで売っている物や家にある道具で済ませることが可能です。

故人の遺骨をすり潰すのが忍びないという方は、業者に依頼することで解決できます。その場合、3万円ほどの費用がかかります。(遺骨を粉状にする相場としてはこの価格帯が一般的なようです。)

また、散骨の付き添いも業者に依頼することが可能です。日本では海上に散骨する業者が多く、トータルで20〜30万円ほどかかる場合がほとんどです。散骨する場所が遠くなるとその分費用もかかりますが、船のチャーター代金と考えると決して高くはありません。 それ以外にかかる費用は、以下の2つの場合などによって大きく異なります。

日本国内で散骨を行う場合

日本国内、例えば地元の海のように思い入れのある場所に散骨する場合は費用もそこまでかかりません。散骨で一番費用がかからないパターンとも言えます。

国外で散骨を行う場合

故人の強い遺志で海外へ散骨する場合などは、上記の費用に加えて海外への渡航費用がかかります。加えて、外国語での散骨手続きなどもしなければならないので、国内の散骨に比べると少しハードルは上がります。

相場はあってないようなもの?

散骨の費用に関しては、どのように行うかによってかなりの違いが出てきます。ですので、一概に「最低限このくらいは見積もっていた方が良い」という指標がありません。「故人の遺志に応えたい」、「家族の手間・負担を軽減したい」、など色々なケースによってかかる費用もそれぞれです。ただ、一般的な墓石供養と比較すると安くなることは間違いありません。


正式な手続きも忘れないように注意を

これまで見てきたように、散骨には後々の遺骨管理や場所を気にする必要がないという特徴があります。費用に関してもこだわりによって変化はありますが、墓石作りなどの必要が無いので比較的安い傾向にあります。自分の死後、費用の捻出や墓の管理などで家族の手を煩わせたく無いと思う方は検討されてみても良いかもしれません。

ただ、散骨をする際には様々な書類手続きや許可申請も必要になってきます。この手続きに関しては別の機会に紹介いたしますので、関心をお持ちになられた方は是非チェックしてみてください。

墓じまいにかかる費用はどのくらいなのか?

墓じまい 費用

少子高齢化社会が進むにつれ、お墓の管理は大きな社会問題となっています。なかには「墓じまい」を選択する方も。年々ニーズの高まる墓じまいですが、実際に行う際にはどのような費用がかかるのでしょうか?


墓じまいとは?

「墓じまい」はその言葉から想像できる通り、お墓を解体・撤去することです。改葬の際にも行われるものですが、最終的な着地点などに違いがあります。墓じまいを考える人には以下のようなケースが当てはまります。

  • 子どもが地元を離れてしまい、お墓の将来が心配
  • 娘しかいないのでお墓を継いでくれる人がいない
  • 墓の管理が難しい

墓じまいをするメリット

お墓の解体・撤去というとネガティブなイメージがつきまといますが、もちろんメリットもあります。

  • 将来的にお墓が放置されて無縁墓になることを回避できる
  • 現在住んでいる場所の近くにお墓を改葬することができる
  • お墓の管理にかかる手間やお寺・霊園に払うコストを削減できる

大別すると、墓じまいには以上3点のメリットがあります。墓じまいには、後継者がいなくなり先祖代々のお墓を無縁墓にするよりも、いまを生きるご家族で一区切りをつけ、将来の子孫の負担を軽減させるというポジティブな意味合いも含まれています。

墓じまいが増える背景

戦後、人口の都市部への集中や、少子化などの影響で墓守の後継ぎが減少して、無縁墓が増えるようになりました。お墓が無縁墓化し放置されると、寺院や参拝者に迷惑がかかるため、自分の代でお墓を撤去する墓じまいを選択するケースが増加しています。

お墓は、先祖代々からの一族のつながりを確認する場所でしたが、核家族化が進み先祖への考え方も変化しています。おじいちゃんやおばあちゃんから、先祖の話を身近に聞く機会も減ってしまいました。

現在、自分の父母、祖父母、曾祖父母くらいまでの近親者が、先祖と認識する場合が多いようです。お墓参りも、先祖の祭祀のためにお参りするのではなく、亡くなった親など特定の個人に会いに来ている場合が一般的です。

しかし、墓じまいを決断するのはやはり複雑な心境であることは確か。お墓が荒れたまま放置されたり、無縁墓として撤去されるなど、後のことを考えたり、親族がいてもお墓の継承が難しい場合もあるなど、多くの人が直面する問題となっています。


墓じまいにかかる費用

墓じまいにかかる費用はどのくらいなのか?

肝心の費用に関してですが、以下のような費用がかかります。

離檀料

墓じまいを行うことで、寺院の檀家をやめることになってしまいますが、その際に必要な費用があります。それが離壇料です。一般的な相場は10~20万円とされています。お墓の大きさや、お寺との付き合い年数などによって変わりますが、1回の法要のときのお布施の額と考えてよいでしょう。

石材店への依頼料

墓じまいでもっとも労力がかかるのが墓石の撤去作業です。個人で行うことは無理ですので、墓作りを依頼した石材店や墓石撤去の専門業者に依頼しましょう。費用については、撤去作業を依頼する前に複数の業者に見積もりを出せば、だいたいの相場が割り出せるはずです。そのなかで信頼できそうな業者を選びましょう。

お墓の撤去費用は、墓地の面積や墓石の大きさなどで決まります。クレーンやトラックが入れ、スムーズに墓じまいの作業ができるお墓は、基本料金でできる場合が多いですが、人手による撤去作業の場合は、割高になるでしょう。

また、石材店は過去に多くの墓石作りや墓じまいのケースを見てきたプロでもあります。墓じまいに関して、費用の相場や手続きのアドバイスなどを求めれば、いろいろと役立つ情報を教えてくれるはずです。相談役として頼りにするのもよいかもしれません。

抜魂式に関するお布施

墓作りをする際には「入魂式」が執り行われますが、墓じまいを行う過程ではその魂を抜く「抜魂式」を執り行う必要があります。墓石から魂を抜いて、ただの石にしなければ撤去作業に入ることができないのです。

その際に、寺院に納めるお布施も必要になってきます。お布施の金額は「気持ち」ですので相場はありませんが、それまでお世話になってきた寺院への感謝の気持ちを込めて納めましょう。相場としては、2~5万円前後となります。

墓じまいの代行業者

墓じまいにかかる費用はどのくらいなのか?

墓じまいの増加にともなって、墓じまいを代行してくれる業者やサービスも増えています。墓じまいには、離檀料やお墓の撤去費用などの経費と一緒に、改葬をする場合の墓地埋葬法で定められた、諸手続きが必要。

これらの手続きや作業などの代行・サポートをしてくれる業者のことです。お墓の撤去やその後の散骨、墓じまいの諸手続きのアドバイス、行政書士によるサポートなど、さまざまなサービスが提供されています。業者に依頼する場合は、信頼できる業者を選ぶことが大切といえるでしょう。


円満な墓じまいを目指して

今回おわかりいただけたように、墓じまいには離壇料や抜魂式に関するお布施、石材業者へ払う撤去料金など、さまざまな費用がかかります。お住まいの地域や慣習にもよるので、各費用については明確な相場料金というものがありません。

とくに離壇料などは金額を決定する寺院のさじ加減によって大きく異なります。近年では、100万円を超える高額な離壇料を突きつけられて訴訟沙汰に発展するケースも起きています。

このようなことで今まで築きあげてきた檀家と寺院の信頼関係が壊れてしまっては、祖先も浮かばれません。円満な墓じまいを目指し、時間をかけてしっかり根回ししておきましょう。


事前に親族との話し合いをしっかりと

生活スタイルの多様化によって、「墓じまい」という選択をするケースも増えてきています。トラブルを避けるために手続きや費用など、一番大事なのは墓じまいを検討していることを親族にきちんと話すこと。わからないことがあれば、安心できる業者に相談することもひとつの方法です。

メモリアルサービスでは、お墓に関するご相談を承っております。墓じまいでお困りのことがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。